『朝寝から 寝ずっぱりなり 昼寝まで』
(あさねから ねずっぱりなり ひるねまで)
『会わずとも 心伝わり 梅の花』
(あわずとも こころつたわり うめのはな)
『夢に見し 君の微笑み 春の午後』
(ゆめにみし きみのほほえみ はるのごご)
『梅の花 胸の熱さを 君知るや』
(うめのはな むねのあつさを きみしるや)
『玉椿 濡れし葉の陰 顔を出し』
(たまつばき ぬれしはのかげ かおをだし)
『藪椿 散りにし後も 上を見ん』
(やぶつばき ちりにしのちも うえをみん)
『声すれど 姿は見えず 梅の花』
(こえすれど すがたはみえず うめのはな)
『春暁や 明星キラリ 東空』
(しゅんぎょうや みょうじょうきらり ひがしぞら)
『冴え返り 鯉川底に 鎮座する』
(さえかえり こいかわぞこに ちんざする)
『冴え返り 修二会の僧の 息白し』
(さえかえり しゅうじかいのそうの いきしろし)
『二月堂 欄干に見し 朧月』
(にがつどう らんかんにみし おぼろづき)