俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

夢の花

2007年03月29日 | 俳句

『夢見草 膨らむ蕾 いつに咲く』
(ゆめみぐさ ふくらむつぼみ いつにさく)

『菜の花や 電信柱 囲み咲く』
(なのはなや でんしんばしら かこみさく)

『菜の花は 夢の中でも 黄一色』
(なのはなは ゆめのなかでも きいっしょく)

『夢うつつ 野辺の霞に 消えねども』
(ゆめうつつ のべのかすみに きえねども)

『虻の戀 花菜戀しと 泣き虫に』
(あぶのこい かなこいしと なきむしに)

『菜の花に 虻蜂取らず 教えられ』
(なのはなに あぶはちとらず おしえられ)

『若草や 奈良の大仏 微笑みし』
(わかくさや ならのだいぶつ ほほえみし)

『若草は 奈良の仏の 上にあり』
(わかくさは ならのほとけの うえにあり)

『春霞 淡路の島が 消えてゆく』
(はるがすみ あわじのしまが きえてゆく)

『春暁や 闇夜の鴉 ぬっと出て』
(しゅんぎょうや やみよのからす ぬっとでて)

『紅椿 時は流れて 落椿』
(べにつばき ときはながれて おちつばき)

『哀しみも 春は巡りて 彼方へと』
(かなしみも はるはめぐりて かなたへと)

『春の夜の はかなき夢よ 花と蝶』
(はるのよの はかなきゆめよ はなとちょう)

『愛情と 言う酎ハイ 春の夜』
(あいじょうと いうちゅうはい はるのよる)