『春の朝 雲低くして 空を割る』
(はるのあさ くもひくくして そらをわる)
『春の朝 夢醒めるまで 床の中』
(はるのあさ ゆめさめるまで とこのなか)
『校庭の 白木蓮の蕾 弾けつつ』
(こうていの はくれんのつぼみ はじけつつ)
『読経も 子守唄なり 春の午後』
(どきょうも こもりうたなり はるのごご)
『空の下 蓮華畑で 昼寝する』
(そらのした れんげばたけで ひるねする)
『陽を浴びし 三色菫 嫁の作』
(ひをあびし さんしょくすみれ よめのさく)
『花馬酔木 赤面の花 見受けられ』
(はなあしび せきめんのはな みうけられ)
『駅前の 蒲公英の花 黄の濃ゆく』
(えきまえの たんぽぽのはな きのこゆく)
『道の辺に 一段赤く 戀椿』
(みちのべに いちだんあかく こいつばき)
『黄帽まぶし 遠足の子の 信号待つ』
(きぼうまぶし えんそくのこの しんごうまつ)