HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

デュエット

2009年03月24日 | レッスン日記(小中高生)
先週「おたふく風邪」で休んでいたM3ちゃん(小4)も、今日は元気に復活しました。
Mちゃん(小4)、M3ちゃんの二人でやる「拝啓・十五の君へ」も、今日はまた一緒に練習できます。
前半の弾き歌いの部分、事実上このユニットのリーダーであるMちゃんは、心からこの歌が好きなようで、ピアノも、コードも、そして二番までの歌詞も、一生懸命に覚えて練習しています。

前半部分は、Mちゃんの活躍により 大体形になってきたので、今日は、その続き・・・途中転調して、「人生は~♪」という歌詞で始まる中間部の練習に入ることにしました。

この部分では、歌を中心に きれいにハモッてもらいたいと考えています。
曲調も変わり、手拍子なども入ってきます。
なので、ここから以降は 先生がピアノ伴奏を引き継いで、二人には歌に専念してもらいたいと、デュエットの楽譜を作って渡しておきました。
「さあ、ここからハモリだよ」
「あたしソプラノ~♪」とM3ちゃん。
「あたしアルト~♪」とMちゃん。
「はいはい、じゃこんな風に・・・」と、先生は全体の音をピアノで弾いて聞かせました。それを聞いたMちゃんは、驚いたように言いました。
「ねえ、これってさ、ソプラノじゃなくてアルトがメロディー歌うんだね?!」
そうなんだよ。よく気がついたね、Mちゃん。
「そう。普通 合唱っていうと、たいていの場合はソプラノがメロディー歌って、アルトがハーモニーつけるよね。だけどこれは、アルトがメロディー。Mちゃん、メロディーだからね」
「うん、わかった!」
「そしてM3ちゃんはソプラノで、メロディーの3度上を歌う。」
M3ちゃんは「わかった。えーと、なんとかって言うんだよね、こういうの・・・」
「オブリガート」
「オブリガート!そうだそうだ!」M3ちゃん、Mちゃん、二人ともその言葉を思い出してうなずきました。
二人は合唱団に入ってるので、こうした知識もあるのです。

歌ってみると、3度のインターバルでのコーラスは、たちまちピタッと決まり、新しい部分の編曲はなんなくクリアできました。
よしっ、来週は最初からここまで、通してやってみようっと。

こうして、順調に駒を進めていくM&M3コンビです。

星のカービィ・グルメレース

2009年03月24日 | レッスン日記(小中高生)
Tくん(小3):
妹のTちゃんのレッスンが終わるのを待ちかねるように、Tくんがピアノの前に立って「ミッキーマウスマーチ」のメロディーを弾き始めたので、先生も一緒に伴奏を合わせました。

 ♪ ミッキーマウス(ジャンジャジャン!) ミッキーマウス(ジャンジャジャン!)
   さ、歌おう元気よく(ヘイ! ヘイ! ヘイ!)
   みんなで楽しいジャンボリー 
   ミッキーマウス ミッキーマウス ミッキー ミッキーマウス!

「すごいすごい!できたね~♪ Tくんも、楽譜買ってもらったの?」
「ううん、二人で1冊だよ。この曲も出てたんだよ」
へー、いろんな曲が出てるんだ。よかったねえ。

・・・このノリだと、今日はTくん、がんばってきたな? という期待を裏切ることなく、Tくんはバーナムの 転回した和音のアルペジオで練習の跡を見せてくれ、続けてあと2曲も課題をクリアしました。
先週、宿題ができていなかったために ☆マークをもうひとつ書き加えられていたテキストの方も、☆☆となっていた課題に大きくマルをつけてもらって、Tくんは
「やっと終わった~」と 大きく息をつきました。
「今日はがんばったね!ほうら、これが実力なんだよ。前回は実力出さないで☆☆になっちゃって、ムダしたね?」
「うん」
「ちゃんと実力出せば、どんどん進むよ。この調子でね。そうそう、『カービィ』弾いてみた?」
「右手ならね。ここが♭なんだよね?」
Tくんが出した楽譜は、先週、ゲーム音楽の「カービィのグルメレース」を弾きたい、と言っていたTくんのために書いてあげたものです。
原曲通りハ短調なので、なんと♭が3つもついているのです。テンポも速いし、なかなか難しいのですが、子どもたちは「好き」と思えば、そんなこと意外に平気なものなのです。
果たして、Tくんはたくさんの♭を含むメロディーを、あたかもゲームの「敵」をやり過ごしていくように、難なく弾きこなしていきます。
先生はさっそく、伴奏を合わせます。
おお、カービィらしくなってきた。

「メロディー、上手に弾けそうだよね。で、これに伴奏をつけるとできあがりなんだけど・・・」と先生は、ひとつの問題点をあげました。
「これをゲームどおりの感じに弾こうとすると、今 先生がつけたみたいな、ブンチャ、ブンチャ、という伴奏になるの。だけど、一人で両手使って弾くとなると、そのようには弾けないので、ブン、ブン、ブン、ブン、ってベースだけの伴奏になるんだ。(と弾いてみる)
どうする?誰か・・・おかあさんとか・・・に伴奏パート頼んで、連弾にすれば、本物みたいに迫力ある仕上がりになる。そして一方、伴奏は簡単になるけど一人で弾けば、音楽を全部自分で仕上げられて楽しいし、『やった』って気持ちになれると思う。どうしよう? 
つまり、音をとるか、達成感をとるか、ってことなんだけど」
と、先生の相談は、まるで大人相手のようなハイレベルのものになりました。

一瞬考えたTくんは、次の瞬間はっきりと答えました。
「音をとる」
「よし、わかった。君の選択を尊重するよ。それじゃおかあさんに頼んでごらん。先生からも頼んでみるから」
「うん、頼んでみる」

というわけなので、Tくんのおかあさん、「カービィ」の伴奏、頼まれていただけませんでしょうか・・・? (^^;)


1年生は終わった

2009年03月24日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小1):
「こんにちはー!暑い!ずーっとはしってきた。一人で!」
今日は冬がぶり返したような寒い日で、暖房もエアコンも入れたっていうのに・・・ Tちゃん、はりきってるね♪

ピアノの前に駆け寄ったTちゃん、いきなり何かメロディーを弾き始めました。
あっ、これは「トトロ」の「さんぽ」だ!とわかったので、先生は伴奏を合わせ始めました。
二人で1コーラス弾き終わって、「ふふっ」と嬉しそうに笑ったTちゃんは、次に「これはまだ、ぜんぶはひけないんだけど・・・」と、「トトロ」の歌も弾きました。
「すごいね!どうしたの?」と聞くと、
「おかあさんに、ピアノの楽譜買ってもらったの。『やさしく弾ける』って書いてあって、いろんな歌が出てるんだけど、弾くと、やさしくひけちゃうの」
そうなんだ!よかったねえ、いい本買ってもらって♪

春休みになって、おかあさんとお買い物にでも行ったのでしょうか。
こうして、何気ないチャンスに、子どもの好きそうな簡単な楽譜、CDなど買ってくださるのは、本当にうれしいことです。
子どもたちは どんなにか喜んで、新しい楽譜にワクワクしながら興味をもって弾くことでしょう。
そしてそれが、どんなにか子どもの音楽の世界を広げることでしょう。

Tちゃんのおかあさんは、いつもさり気なく、こうしたフォローをしてくださっていて、しかも「せっかく買ってあげたんだから、しっかり練習しなさいよ」などと言わず ゆったりと子どもたちを楽しませてくれているので、ほんとに素敵だと思います。

先週の宿題だった「ゆかいなまきば」、Tちゃんは今までにも増して力強いタッチでリズムにあふれた弾き方でした。
今までの習熟、体の成長、知能の成長、そして「できる」という自信などが一気に合わさったのでしょうか、Tちゃんはまさにぐーんとジャンプしたような上達を見せたのには驚きでした。

そうか、もう1年生は終わったんだもんね。
来月からは2年生だ。

私は、入門したころの ピアノレッスンって何しにくるんだかほとんどわかってなかったような、幼いTちゃんを思い出し、この 目の前のキビキビした女の子の姿に 感動を覚えずにはいられませんでした。