前の「たまごとニワトリ」記事で、ピアノを弾くときの手の形は「たまごをつかむように」と書きました。
が!
実をいうと、コレは昔…昭和時代に全盛を誇っていた「手のフォーム」の指導法なのです。
この「たまご指導」、現代…令和の状況はどうかというと、採用されている先生方も未だたくさんおられる一方「たまご指導」に疑問を持っている、なんなら全否定している先生も多数おられます。
(小学校に入って鍵盤ハーモニカを習い始めた生徒によると、小学校では「シュークリームをつかむように」と教わってるんだって。
なるほどね。)
わたくしヒバリは…
小さい生徒にとって「たまご」って身近だし、イメージしやすいビジュアルなんじゃないかな、と思っています。
反対派の先生方の理由は
・たまごをつかむ形は不自然
・指に力が入って固くなる
・1の指(親指)の位置がヘン
などなどですが、「たまご」って あくまでもイメージなので、説明いかんで すごく変なことになってしまったりするのが、賛否両論の原因なんじゃないかなと思います。
私が5歳でピアノを習い始めた頃(もちろん昭和時代だよ)は、いつも先生から「たまごをつかんでいるような形でね」と言われて、素直にうなずいていましたが、心の中では(私の小さい手では、たまごは大きすぎてつかめない)と思っていました。
実際、「たまごの手」は演奏の実践にはあまり役に立たず、ベートーヴェンの分厚い和音も、ショパンやドビュッシーなどのアルペジオも、「たまごの手」では弾けません。
手の形は、生徒の年齢や理解度、手の状態、レベルが上がっていけば 弾く曲のジャンルやスタイルなどに応じて千差万別に使い分けるものです。
「たまご指導」は、その中のほんの序盤、まだ指の関節がしっかりしていない小さい生徒に「ゆるく脱力・カーブした手」をイメージさせるため、それも短い期間にこそ、有効なものだと思っています。
ちなみに、ヒバリが「たまご」を使うときは前回の「はなちゃん」の記事にも書いたように、「たまごをつかむ」ではなく「たまごの上に ふんわりと手を置いてる感じ」と説明しています。
そういうわけなので、はなちゃん、安心して「たまごの手」を練習してね。
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