確か今回の芥川賞候補のひとつ。だったはず。
北の町の大地震と津波から十年。
放射能を、猫たちは光として目にし、
少女の祖母は声として聞く。
キュリー夫人のラジウム。半減期は千年以上。
エジソンの電気椅子。殺された象のトプシー。
X線で失われた片眼。
猫はその記憶を忘れない。
猫ってやっぱりちょっとこわい、と思ってしまった。
彼らは生まれる前からの長い記憶を胎内で受けとって生まれてくるのだといわれたら、
そんなこともあるかもしれないと思わせる生きものじゃないですか。
なんとなく。
犬より猫の方が情が濃い、というか、執念深そう。
そして、人には見えない何かを普通に見ながら生きてそう。
北の町の大地震と津波から十年。
放射能を、猫たちは光として目にし、
少女の祖母は声として聞く。
キュリー夫人のラジウム。半減期は千年以上。
エジソンの電気椅子。殺された象のトプシー。
X線で失われた片眼。
猫はその記憶を忘れない。
すばる 2014年 04月号 [雑誌] | |
集英社 |
猫ってやっぱりちょっとこわい、と思ってしまった。
彼らは生まれる前からの長い記憶を胎内で受けとって生まれてくるのだといわれたら、
そんなこともあるかもしれないと思わせる生きものじゃないですか。
なんとなく。
犬より猫の方が情が濃い、というか、執念深そう。
そして、人には見えない何かを普通に見ながら生きてそう。