三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

心の中でカウントする。

2021年05月20日 | 三味線のはなし
知人が津軽三味線大会についてツイートしてたので
昔々に1回だけ浮世の義理で大会に出たときの
苦すぎる思い出がよみがえってきました…

最初に通っていた教室の数名と
合奏部門で出場することになり、
作曲もしたのですが、ちょっと凝りすぎたらしく
どうしても合わないところが何ヵ所かありました。

中でも、出だしは大事なポイントなので
なんとか合うようにしたい、と色々考えました。
確か、第1パートがチリチリチリチリと16分で4拍弾き出してから
第2パートが一の糸でドーンと入る、みたいな出だったと
記憶しているのですが、そのドーンがどうしても合わない。
なんか、考えられないようなタイミングでバラバラ出てくるので
正直に「なぜそこで入るんですか?」と訊いてみたら
「心の中で1,2,3,4と数えて入ってる」と云われて、呆然。
その「1,2,3,4」の基準はどこに…⁇ 
他の人が弾いてる手を数えるんじゃなく、
適当に4つ数えてるだけってこと?!
そりゃ、合うはずねーよ!!
っていう、これが最大級の衝撃案件でしたが、
まぁ他にも色々色々あって、
二度と大会なんか出るものかと思いました。まる。

そんなことを思い出しつつ、
そういえば先日読んだ本に、似て非なる場面があったな、と。

 
1917年、ジャズの最初期のレコード吹込みの頃、
当時は今のように後から録音レベルを調整など出来るわけもなく
録音時に集音ホーンからの物理的な距離を変えることによって
楽器間の音量バランスを取ったそうです。
その結果、メンバー同士が背を向けた状態での演奏になり、
かつ、いつものようにリーダーの足踏みでスタートすることも
レコーディング上、禁止とされたので、
開始のランプがついた瞬間から「イチ、ニー」と数えて
「サン」でスタートすることになりました。
それで、全員が同時にスタートし、テンポを共有できた、
というのですから、やはりプロは違うのですね――。

このエピソードを読んだときに、
あの遠い日の思い出がよみがえって
ちょっと溜め息が出ましたよね。

嗚呼、いいアンサンブルを作りたいな。
今は合奏が難しい時なのは辛いですが、
気合い入れ直して、曲を書いていくか。
いつかの再開に備えて。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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