三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

『声の道場』。

2019年05月14日 | 読書
いつ頃からか〈声の表現〉というものに関心が芽生えて、
中でも〈日本の伝統芸能の声〉に興味がある。

ひとくちに〈日本の伝統芸能の声〉といっても
能の謡と、義太夫節と、長唄と、端唄と、とでは全然違う。
違うけれど、西洋式のいわゆるベルカント唱法との発声の差、
もっと重心が低くて地声を使いつつ響く声、みたいなものがとても気になる。

声の道場 〜日本の声が危ない〜
山村庸子
一世出版


これは、女性能楽師が日本語の発声法について書いた本。
著者は能楽師ですが、謡の発声の話ではなく、
声が小さい、声が通らない、すぐにかすれてしまう、など
日常生活の中で声の問題を抱えている人たちのための
正しい日本語の発声のメソッド。

口を大きく開けて発音しましょう、とか
女性は高い声で、男性は落ち着いた声で、など
間違った思い込みにとらわれて
自分の本来の自然な声がわからなくなっている人が多いのだとか。
私も、いろんな声が出せるけれど、
本当の自分の声でうたう、というのが分からない。
誰かの真似になってしまう。

我が声の正体を分別せずして唯声を彩り曲をなさんは音曲正銘にあるまじきなり

世阿弥の言葉。

「自分の声のことをよく分からずに、ただ綺麗な声で曲を謡うのは、
本来の音曲の行き方ではない」という意味だそうです。

私、そういうところあるよなぁ…
キレイに歌おうとしてしまう。
この前のお稽古でも、
この曲はきれいに歌おうとしないで、吐き出すように歌って
と言われたな。

声の問題。奥が深い。




Shamisen + vocal 静月
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►演奏予定
5月31日(金) 三味線三昧
6月1日(土) 二胡と津軽三味線・箏の夕べ
 詳しくはこちら

►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
 こちらからお問い合わせください
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