わたしのお気に入りは接写撮影です。そこには,日常目にできないいのちの営みを発見して,それを画像に残すもしろさがあります。それで,同じ被写体であっても撮影を繰り返します。
このハナバエもそうです。花を覗き込んで入るのを見かけて撮影し,次の行動を予想します。
「やっぱりな」。思ったとおりハエは食餌に移ります。
食餌行動にこころが向いている間は,無用な刺激を与えない限り,うんと近寄っても大丈夫。それを許してもらえる感じなのです。これだけの距離で写せば,花粉が写り込みます。複眼の個眼も写ります。
カメラの向きを変えて撮ります。複眼にピントが合えばいうことなし,です。
まだ気温が低めなので動きはゆっくりしています。このことを頭に置いて,慌てずゆっくりテンポを合わせていけば,なんとか納得のゆく一コマが得られる,そんな気持ちで虫たちと向き合っています。