自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

マンサク,今(49)

2018-03-28 | マンサク

マンサクはもうすっかり花弁が散り落ちています。しかし,多くの昆虫がやって来て,昆虫と花との多彩なつながりを見せてくれました。貴重な記録なので,一日一話でおしまいまで報告することにします。

 

ハバチが枝を歩いていました。オオセグロアオハバチか,タカラヅカキモンハバチあたりでしょうか。  

 

花のところに来ると,興味ありげなようす。

 

入ろうと決めたようです。

 

からだは逆立ち状態になりました。なにかを食べているようです。 

 

まもなく出て来ました。頭部に花粉がすこし付いているように見えますが。 

 

歩いて別の花に移動。そこでも中をじっくり見ていました。

 

そうして,花弁の根元辺りに口先を向け食餌をしているようす。

 

やはり,なにかを食べているのです。

 

外向きになったハバチのようすは満足気。がっちりと花弁をつかんだ脚もまた印象的です。

  


超接写がたのしい春(1) ~ヒシバッタ~

2018-03-28 | 生物

春のはじめ,草むらではヒシバッタが盛んに活動しています。空地にプラスチックの破片があって,その上にヒシバッタがいました。それを超接写で撮りました。小型のバッタなので,撮影はとてもたいへん。

 

 

そっとそっと真横から。後脚の大きさが光ります。ジャンプのおおもとです。 

 

 

前方やや上からも。複眼の模様が独特です。 

 

 

うんと近寄りました。真正面からです。頭と顔。気づいていないのでしょうか。 

 

 

顎を入れて,ほんの少し横気味に。 

 

 

おしまいは複眼だけ。小さな眼にも小さな個眼が。

 

 

ヒシバッタをこんなに接写したのは初めて。こんなに接写できたのも初めて。たのしい気分に浸れました。 

 


ナズナと昆虫

2018-03-28 | 昆虫と花

ナズナの花は自家受粉が基本だといわれています。この点はハコベと似通っています。春先,訪花昆虫が少ない時期は蕾の中ですでに受粉しているといいます。そのたくましさからか,ナズナは群落を形成します。

しかし,あらゆる植物にとって他家受粉は理想のはず。一様に同じ遺伝子を残し続けると,万一の環境激変に対応し切れません。すべてが滅びるのです。そうした危険から逃れる手を植物は備えているでしょう。

その手が多様な遺伝子を残すというもの。それには他家受粉しかありません。いくら自家受粉が主だとはいえ,他家受粉に頼るのは生き残り戦略の大勝負なのですから。

と思って,ナズナの花を見ていると,開花したあとに昆虫が訪れていることがあります。というより,結構あるのです。「やっぱりな」と思ってしまいます。白い花弁に誘われてやって来たのでしょう。したがって,ここでも自家受粉という情報をただ鵜呑みするのでなく,一度は「ほんとうかな?」と疑ってかかってみたいものです。

ハチの一種です。からだに付いたものはナズナの花粉なのでしょうか。口吻がいかにも,花に頭を突っ込んで栄養分を舐め摂るぞというふうです。

  

 

歩いて隣りの花へ渡って行きました。 

 

体形の特徴は,胸と腹の間のくびれ。小さいながらまことにりっぱなスタイルをしています。

 

花と昆虫の関係には進化の歴史が詰まっていて,考えれば考える程おもしろくなってきます。何十年もそれを感じながら観察を続けています。 

 


ツバメシジミ,初見

2018-03-28 | 昆虫

3月27日(火)。最高気温21.8℃。N公園にて。

ツバメシジミを発見。昨年,産卵から孵化までを追い続けたチョウの一つです。なんと懐かしい! 離れたところから撮影しながら,すこしずつ近寄って行きます。

 

尾状突起も,赤い斑紋様も,翅表面の青みかかった色合いも,このチョウならでは。 

 

そこにベニシジミがやって来たので舞い上がり,もつれ合いながら去って行きました。今年もこの公園では注目しておきたいシジミチョウです。