goo blog サービス終了のお知らせ 

自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

マンサク,今(43)

2018-03-22 | マンサク

名は不明。マンサクの枝でショウジョウバエ大のハエを見かけました。とにかくコバエの類です。腹部の大きめの帯紋様,胸部横の白っぽい筋が特徴です。偶然にも,交尾中でした。

 

下側のメスの胸部には花粉が付着しています。もしかすると,マンサクで付いたのかもしれません。

 

撮っていると,ときどき移動しました。ありままの姿なのか,わたしの気配を感じた結果なのか,わかりません。

 

真上から見ました。複眼は雌雄どちらも離れています。

 

これを観察した翌日は,一日雨模様。その夕刻,花弁で雨宿り中のこのハエを見つけました。この花が好きなんでしょう,きっと。

 

もう一匹。

 

観察者・撮影者を飽きさせることなく,いのちの物語が続きます。

 


ホソヒラタアブ,幼虫の誕生(続)

2018-03-22 | ヒラタアブ

時間をおいてから,孵化したヒラタアブの幼虫の様子を観察したとき,もうびっくり! そこに新たに卵があって,しかもどうやら孵化直前の兆候があったからです。たぶん,同じ成虫が同じときに産み付けたものでしょう。一足先に生まれた幼虫がたまたま通りかかったと思われます。

そこで幼虫がとまっていたのが幸い。卵の先に黒っぽいものが薄っすら見えます。それが頭部です。

 

幼虫の動きはじつにゆっくり。誕生を待っているかのようです。ややあって頭部の殻が割れ,頭が覗きかけました。 

 

かなり時間が経過。からだが出て来ました。先に生まれた幼虫(おにいさん? おねえさん?)はまだそこに。 

 

このときの姿をなんとか写したくて,葉の反り返りを伸ばし気味にして撮りました。 

 

出るまでにずいぶん時間がかかりました。

 

出終わりました。からだは見るからに初々しい感じ。 

 

おやおや,葉に尾端が付いてぶら下がった状態になりました。でもこれはカメラの向きの加減で,そう見えるだけなのですが。

 

このときの様子を超近接撮影しました。体長0.5~0.6mmといったところ。

 

ヒラタアブの幼虫の誕生では,これだけじっくり観察・撮影した経験はありません。それだけに,印象深い時間を過ごすことができました。感謝。 

 


春,虫の目写真(4) ~キクザキイチゲ~

2018-03-22 | 生物

セツブンソウの撮影に出かけたときのこと。地元の方と話していると,「キクザキイチゲがちょうど咲いているときなので,写真に撮るといい。向こう(セツブンソウとは反対方向)の山の斜面にクリの木を何本か植えている。その根元にある」と教えていただきました。

キクザキイチゲという名を初めて聞きました。キクザキって菊に関係あるのかな? そんな❝?❞を抱き,どんな花か確めたくなって来て,帰りにぜひ立ち寄ろうと思いました。

帰宅してから調べると,この辺りではとてもめずらしい植物だということがわかって来ました。『ウィキペディアフリー百科事典』に詳細が出ています。近畿地方以北に分布,春先に開花して落葉広葉樹に若葉が付く頃に枯れる,絶滅危惧種にもなっている,というような点です。したがって,わたしが教えていただいたところはこの花を保護し,殖やそうと試みられている場所だったのです。

花はセツブンソウの外観によく似ていました。ともにキンポウゲ科に属する植物なので,当たり前といえばそうなのですが。とても可憐! これも春を告げる花なのです。

 

快晴のもと,虫の目写真で画像記録。クリの大木の下で育っています。腐葉土がこの植物を養っているのでしょう。

 

こぼれ落ちた種子が芽生えて,いずれ群生を形成しそうです。

 

山裾の狭い斜面に咲いています。 

 

ノビルと同居しています。いかにも早春にふさわしい風景です。 

 

もちろん,訪花昆虫がいるはずと思って注意を払っていたら……。お馴染みのユスリカのなかまがいました。ニホンミツバチも目撃。

 

 

セツブンソウ撮影の,でっかい付録になりました。地元の人と話をするって大事だなあとつくづく感じた次第です。