「こいつはね、オレのこれがよくて、離れられないんですよ」 と言ってみたい
と思わない男はいないんじゃないだろうか。
言っておくが、実際の女の快楽はこんなに便利な (つまり、男に好都合な) ものではない。
ひぇ~。
こんな事、書いちゃいますか!?
『サイン 英語』 で、紹介した、東大名誉教授である上野千鶴子先生著 『女ぎらい』 からの抜粋です。
先日の講演会にて販売されていた本を無作為に選んで購入し、サインを頂きました。

「misogyny」(ミソジニー)・・・女性嫌い
女性嫌悪・女性蔑視という意味の女嫌いです。
ここでは、女性のことは見下すけれど、女性の体は大好きな男性を含みます。
ちなみに、対となる単語の
男嫌いは、 「misandry」(ミサンドリー)と言います。
ミソジニーが載っていた7万語収録の英和辞典にミサンドリーはなく、 10万語収録の英和辞典を引いて見つけました。
ミソジニーの単語の方が、日本では使われるのでしょうか。
上野先生は、冒頭で書いたような男性の思い込みが、そもそも女性蔑視だと言っています。
なるほど、なるほど。
著名な作家である、永井荷風・吉池淳之介・渡辺淳一らの作品に登場する女性は
女とは何か、何者であるべきか、何者であってほしいか、についての男の性幻想だと切り捨てています。
そんな女いるかっ! と
そして
「女房ひとり、言うこと聞かせられないで、何が男か」
古い世代男性の判定基準は、女を自分たちと同等と認めていない。と
『抱かれたい男ナンバーワン』 だった頃のトシちゃんこと、田原俊彦の発言が引用されていました。
田原 「彼女が欲しい。 口数が少なくて、可愛くて、控え目で、日本的で、つつましいコ。 趣味悪くないとおもうけどな」
当時の私はこれを聞いてどうだったかしら・・・? そんなタイプの女性に自分を重ねたりしなかったかしら?
今なら 「バカじゃん!」 と、吹き出します。
上野先生は、今でも当時の田原俊彦同様 『趣味の悪い』 勘違いをしている若者がいるのだと呆れています。
この他、DV・セクハラ・皇室・モテない男などのミソジニー (女性蔑視) を章に分けて
容赦なく論破していきます。
R-18指定されそうな引用や解説の箇所では、頭がボーっとしてしまいました。
ひぇ~。
こんな事、書いちゃいますか!? と
しかし、上野先生のように社会に向かって声を上げた女性のお陰で
女性に対するストーカーやセクハラや家庭内暴力などが、犯罪行為として認められるようになったということに
あらためて気づかされました。
昔はそのくらい、「いなしたものだ」 や 「我慢したものだ」
では、何も変わらなかったし、これからも変わらないということです。