この日の本来の目的は、法隆寺にある正岡子規の有名な「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」の句碑を、あわよくば法隆寺の鐘を聞きながら眺めたいなあという想いがあって斑鳩の地に降り立ったはずなのだが、途中から、会津八一の歌碑と古墳探索が中心になってしまい、当初の計画とは違ったことになってしまったが、子規の句碑だけは見ておきたいということで、法隆寺の西院伽藍の少し東にある聖霊院とその前にある鏡池のあたりを探す。
子規の句碑は、鏡池のほとり手水鉢の東屋に隠れるようにこじんまりと置かれていた。
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺の俳句って、小学校の4年生の時、遠足で来た時に何となく覚えて、ずっと忘れずにいる。同級生とこの句のリズムが気に入ったのか、言葉を入れ替えて遊んでいた記憶だけある。それから半世紀近く時は流れた。
今の子どもたちは、この俳句を知っているのだろうか?
かくいう私もしばらくそういう意識はなかったのだが、数年前からちょこちょこと調べ始めると知らない事実があってびっくりする。まずは、正岡子規という人は非常に若くして亡くなっている。実は34歳で亡くなっているのである。そして、夏目漱石と大親友で、一時は松山で一緒に生活をしていたと聞いてさらにびっくり。いろいろと調べていくと非常に面白い。
ちなみにこの子規の句なのだが、もとにした作品があるらしい。調べてみると、何と夏目漱石の「鐘つけば 銀杏ちるなり 建長寺」という句である。漱石の句が、「海南新聞」に9月6日に、正岡子規の句が、11月8日に同じく「海南新聞」に出ているらしい。漱石がこの句を作った時は、松山で一緒に生活をしていた時だろうから、知っていてもおかしくはないと言えそうだ。
ただ、比べて読んでみると、情景が浮かびやすいのは、子規の句の方ではないだろうか。鐘の音まで聞こえてくるような気がする。漱石よりもぐっと深みがあるよなあ。
面白いエピソードを言うと、明治28年、28歳の時、子規は、松山から東京に戻る途中に奈良に立ち寄っている。この時の費用を、夏目漱石が貸している。この「柿くへば・・・。」の句ができるには、いろいろな形で夏目漱石の姿があるのである。不思議なものである。
正岡子規は、この後、東京で療養生活を送るようになる。(すでに脊椎カリエスはすでに発病していた。)
正岡子規の句碑の前には、聖徳太子を祀る聖霊院が建っている。鎌倉時代の建築で国宝に指定されている。非常に細長い建築物で、三経院と同じく僧坊を改築したのかもしれない。
明治時代、聖霊院の前の鏡池のほとりに茶店があったらしく、おそらく子規はそこで柿を食していたのだろう。ただ、現在は、法隆寺周辺には柿の木はあんまりなさそうである。
子規の句碑は、鏡池のほとり手水鉢の東屋に隠れるようにこじんまりと置かれていた。
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺の俳句って、小学校の4年生の時、遠足で来た時に何となく覚えて、ずっと忘れずにいる。同級生とこの句のリズムが気に入ったのか、言葉を入れ替えて遊んでいた記憶だけある。それから半世紀近く時は流れた。
今の子どもたちは、この俳句を知っているのだろうか?
かくいう私もしばらくそういう意識はなかったのだが、数年前からちょこちょこと調べ始めると知らない事実があってびっくりする。まずは、正岡子規という人は非常に若くして亡くなっている。実は34歳で亡くなっているのである。そして、夏目漱石と大親友で、一時は松山で一緒に生活をしていたと聞いてさらにびっくり。いろいろと調べていくと非常に面白い。
ちなみにこの子規の句なのだが、もとにした作品があるらしい。調べてみると、何と夏目漱石の「鐘つけば 銀杏ちるなり 建長寺」という句である。漱石の句が、「海南新聞」に9月6日に、正岡子規の句が、11月8日に同じく「海南新聞」に出ているらしい。漱石がこの句を作った時は、松山で一緒に生活をしていた時だろうから、知っていてもおかしくはないと言えそうだ。
ただ、比べて読んでみると、情景が浮かびやすいのは、子規の句の方ではないだろうか。鐘の音まで聞こえてくるような気がする。漱石よりもぐっと深みがあるよなあ。
面白いエピソードを言うと、明治28年、28歳の時、子規は、松山から東京に戻る途中に奈良に立ち寄っている。この時の費用を、夏目漱石が貸している。この「柿くへば・・・。」の句ができるには、いろいろな形で夏目漱石の姿があるのである。不思議なものである。
正岡子規は、この後、東京で療養生活を送るようになる。(すでに脊椎カリエスはすでに発病していた。)
正岡子規の句碑の前には、聖徳太子を祀る聖霊院が建っている。鎌倉時代の建築で国宝に指定されている。非常に細長い建築物で、三経院と同じく僧坊を改築したのかもしれない。
明治時代、聖霊院の前の鏡池のほとりに茶店があったらしく、おそらく子規はそこで柿を食していたのだろう。ただ、現在は、法隆寺周辺には柿の木はあんまりなさそうである。
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