阪神ＶＳ巨人戦 観戦記

　阪神戦、今シーズン初観戦。イヤーよかったですねー。（蛭魔流に言うとＹＡ－ＨＡといったところでしょう。）超満員の甲子園も歓喜の声で揺れてましたね。
　私が仕事を終え、甲子園に着いた時は、既に３回表３－０で阪神がリード。（ホントは早引きしてでも行きたかったのに、許してもらえなかった。公務員とは思えない職場です。）観客席に着いたとき丁度金本のバックホームで二岡を本塁で封殺。観客は興奮の坩堝。興奮した兄ちゃんに思いっきりぶつかられて、紙ふぶきとともに手にもっていたカレ－の福神漬けも宙を舞った。
　４回、清原を打ち取ったと思ったら、不運なイレギュラーヒットから連打を浴び、同点。巨人の走塁ミスがなかったら逆転されていたなあ。このイニングだけでローズが２つ、阿部が１つ。特に阿部は藤本の送球が完全にそれていたので、三塁にいたときは、ハア！ハア！ハア!!なにやっとんじゃという感じでした。（藤本もこのイニング２つはミスしてましたね。）巨人の走塁に対しての意識が低いことのあらわれですよね。阪神側にもミスが連発してたのでもっと大量点になってもおかしくない感じでしたが。しかし以後下柳が立ち直り、３－３で試合は進む。私が甲子園に着いてからはチャンスは全くなく、唯一矢野のツーベースで二死二塁で代打浜中の時が盛り上がったシーン。残念ながらサードゴロで得点ならず。７回からは藤川が登板。切れのいい速球を中心に全く巨人を寄せつけず。ウイリアムスも２イニングをランナーを出すものの０点に押える。そういえば清原が、阪神ファンの盗塁できるもんならしてみいというヤジに応えて走る場面があった。結果はファール。阪神側の応援席は、みような盛り上がりを見せる。９回からは久保田の登板。１５０キロ越の速球をバシバシ投げ込む。ドシンというミットの音が響く。ファーボールは出すものの要所を三振で締めて、２イニング無得点。圧巻は清原の対戦。顔の辺りを掠めるような球から始まって、ノースリー。最後は１５６キロの直球で三振。観客席は歓喜の嵐。トラのドクターＫですわ。ランナーを出してハラハラさせるも見事な速球で三振を連発。完全の久保田ショーだった。
　しかし考えれば、ストレート勝負ができるピッチャーがこれだけいるというのは一時の阪神から想像もできないですね。ほんと。
　攻撃の方は、上原－林とつないで１１回から久保が登板。久保が三振をバッタバッタと取れるタイプじゃないだけに何かしらチャンスがありそうな予感。私の気持ちでは３－０で巨人が勝っている状況。完全に打線が押えられている状況。ここらでいい所見たいぞといっていた矢先、赤星がヒットで出塁。鳥谷が送って、バッターはシーツ。ライト前ヒットで一死一・三塁バッターは金本。金本敬遠で今岡。今岡は観客の期待を乗せてセンターに飛球を打ち上げる。観客が総立ちの中タッチアップで赤星がスタート、本塁を駆け抜ける。４－３でサヨナラ勝ち。あとはボルテージが上昇していく中、今岡のヒーローインタビュー、そして六甲おろしの大合唱。
　阪神もそこそこミスが多かったので４回にひっくり返されてもおかしくない試合だっただけに、勝ててよかった。巨人さんもそれ以上にミスが多かった。ボールに集中していない証拠ですか？？？
　昔、水島新司の野球狂の詩という漫画で「メッツ買います」という話のことを思い出した。山奥からメッツを買いますとおじいさんが出てくる。（このおじいさんの息子はもと大学野球界のスター選手、太平洋戦争で戦死していた。）必死でためた２００万円でメッツを買いますといったものの金額では足元も及ばない。ただオーナーの粋な計らいで１日だけオーナーを勤める。そして最後に選手にこう言う「たった９回どうして集中できないのか。」と。そして息子の形見の好球必打と書いたボールを残して山奥へ帰っていく。
　去年、あれだけの騒動の中、大観衆の中で野球ができる環境に感謝したのではなかったか。感動の勝利ではあったが少し苦言を呈しておきたい。
　とはいえ、秋にはいいシーンが見れることを期待しつつも、どこか騙されてはいけないという気持ちが交差する中帰宅の途につく。そしてもっと先の今年の終わりも甲子園で締めくくりたいと思う。