☆今日の一枚 381☆
Keith Jarrett
Changes
3連休、久々の完全オフである。大学生になった長男を訪問しようかと考えていたのだが、妻の親戚に不幸があってホテルをキャンセルした。というわけで、午前中は職場に行って残務整理、午後からは掘りごたつの完全清掃をした。ヒーターを分解して機械の中の埃まで取り除いた。家をつくって初めてのことなので、10年分の汚れだ。10年分の埃はかなりの量で簡単な作業ではなかったが、家の中をきれいにするのは悪い気分ではない。そういえば、震災後ずっとそのままの、家の壁のひび割れもそろそろ何とかしなければ何らない。しかし、建築業者が忙しすぎて我が家の補修など後回しにせざるを得ない現状はまだまだ変わらないようだ。
キース・ジャレット・トリオの1983年録音作品『チェンジズ』である。あの『スタンダーズ』vol.1及びvol.2と同日の録音のようだ。もちろん、ベースはゲイリー・ピーコック、ドラムスはジャック・ディジョネットである。スタンダーズ・トリオでオリジナル作品もやってみたということになるのだろうか。しかし、やってみたというにはあまりに美しい演奏である。ピアノの響き方が素晴らしい。筆舌に尽くしがたい。キースのトリオのインタープレイの凄さはもちろんなのだが、私の耳はピアノの響きを追いかけてしまう。不協和音を巧みに織り交ぜつつ展開していく、静寂な雰囲気の響きは、それが即興演奏だとはまったく信じられないほどだ。
若い頃、よく聴いたアルバムなのだが、ここ十数年ほどCD棚で埃をかぶったままだった。数日前に、たまたま手に取り聴いて以来、ここ数日何度も聴いている。