◎今日の一枚 464◎
Gontiti
Easy Busy
ずっとクラシック・ギターだと思っていたギターがある。中学生の頃、親戚か誰かからもらったものだと思う。私が初めて弾いたギターである。そのギターが実家にあった。一年ほど前に、ちょっと弾いてみようかと思ってもってきたのだった。何度が弦を変えたのだが気づかなかった。結構、響きがよく、なかなかいい音がでるギターだったので、ナットとサドルを変えてもっと音をよくしようと考えた。今日アマゾンに注文しようとして気づいた。サドルが普通のクラシック・ギターと違うのだ。丸棒サドルなのである。アマゾンには見当たらなかった。不審に思って検索してみた。ギターの型番は「YAMAHA No. S-50」。何と、クラシック・ギターではなかった。《ダイナミック・ギター》というギターだった。1960年代、アコースティック・ギター(フォーク・ギター)ができる以前に、ヤマハが作ったギターだ。クラシック・ギターをベースに鉄弦(スチール弦)を張ることができるように頑丈に作ったもののようだ。音も大きく響く作りだ。そんなに高くはないが、一応、ジャパニーズ・ヴィンテージ・ギターだ。ゴンチチが使って、再評価されたらしい。状態も悪くはない。大切にしなければならないだろう。新しい本当のクラシック・ギターを購入するのではなく、このダイナミック・ギターにナイロン弦を貼って、しばらくクラシック・ギターとして使ってみようと思う。
今日の一枚は、ゴンチチの1996年作品『イージィー・ビィジィー』だ。非常に柔らかで気持ちのよいサウンドだが、イージー・リスニングとして聴くにはもったいない作品である。ガット・ギターの柔らかな響きがたまらない。ずっと、エレクトリック・ギターを弾いてきたが、還暦ももうすぐの歳になって、ナイロン弦の優しい響きに惹かれるようになった。⑪ 放課後の音楽室は大好きだ。何度聴いても、心が躍る。