三十路毒男の明るい生活(今は五十路既男)

昔(毒男):釣り、海外旅行、買い物、料理を中心に綴った。
今(既男):コロナ禍3年間の駐在を終えて日本へ帰国。

マルタ旅行 その2 British HotelとA. J. Quinnell

2005-10-13 | 海外旅行
 毎日更新しようと思うと、なかなかネタが無いので、ここはしばらく昔の旅行で凌ごう。まずは3年前のマルタ旅行。

 マルタはマルタ本島、ゴゾ島、コミノ島、そして2つの無人島から成り立っている。首都のヴァレッタは本島にある。この街は1565年のトルコ軍の攻撃を撃退した後、聖ヨハネ騎士団長によって築かれた城塞都市で、ユネスコの世界遺産に登録されている。

 マルタ初日のヴァレッタでの宿泊先は”British Hotel”。非常に小さなホテルで僅か二つ星。そんなわけで、部屋はたいしたこと無い。料金は5000円前後だったかな。最大の売りはグランドハーバーを一望できるという景色のよさ。写真はホテルの部屋からの眺め。実に綺麗だった。ホテル内にはレストランもあり、食事しながら景色を楽しめた。なお、レストランの味だが、まあぼちぼち・・・としておこう。

 それ以外にこのホテル、なんか面白いことが無いかというと、一つだけある。冒険小説好きには有名な”A. J. Quinnell”が「燃える男」*1を書き上げたホテルなのだ。このQuinnell(クィネル)さん、実はつい最近まで正体が知られていなかった。

 しかし、数年前の「トレイル オブ ティアズ」でついにその正体を明かした。ローデシア(現ジンバブエ)生まれで、イギリスで学び、香港で貿易商となって、その後はマルタのゴゾ島に移り住んで、作家になったとのこと(作品にはよくマルタの地元の話が登場する)。

 この人の作品で有名なのは元傭兵の「クリーシー」シリーズで、前述の「燃える男」もその一つ。作品の全般的な特徴は現実に起きたことを巧みに物語に織り込んでいることだ。おかげで物語が非常に迫真的に感じられる。

 残念ながらQuinnellさん、今年の7月に肺がんで亡くなってしまった。短編集の「地獄の静かな夜」が最後の作品になってしまったのだろうか。ご冥福をお祈りします。

*1:映画 「マイ ボディーガード」の原作。 デンゼル ワシントンとダコタ ファニングが出ていた。
 原作とはイメージが違った・・・。個人的にはクリーシーはデンゼル ワシントンより、クリント イーストウッド(ちょっと歳か?)のイメージ。「クリーシー」シリーズの中では、これが一番のお気に入り。