王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

福島第一原発 工程表改定

2011-05-18 07:47:43 | 福島原発事故
原発「5~8カ月で収束」目標は維持 東電が工程表改訂(朝日新聞) - goo ニュース

昨日17日の夕刻東電の副社長が「工程表の見直し」について記者会見していました。
何と何と「今後5~8ヶ月以内に事故を収束させる」との当初の目標を維持するそうです。

先週12日一番安定している1号機の炉心融解を(しぶしぶ)認めていました。その後と2-3号機も同様の状態でないかと言われています。
しかし事故の直後中村審議官は「メルトダウンの可能性が高い」とはっきり発言していました。その翌日「誰の判断でしょうか? 例のかつら頭の西山審議官に保安院のスポークスマンが替わりました」
当然の事ですが「メルトダウン」なんて国民の恐怖を煽ってはいけないとの情報操作だったのでしょう。
しかしその時点で一部在野の諸賢からも「メルトダウン」を指摘していましたが大勢にはなりませんでした。

素人考えですが「一番安定していて水棺処理が行われる」1号機が「炉心融解」と「格納容器からも冷却水のジャージャー漏れ」が判って冷却方法の変更をしなければいけないのに「収束(低温安定化)の目標を伸ばさなくて済むのでしょうか?」
武藤副社長は記者からも「メルトダウンしているのに?」と記者から浜爺と同様な疑問を呈されると「メルトダウンの定義云々は」と遁辞を弄しました。
帝国陸軍が「敗戦を転進と言い換えして現実を糊塗した」姿がダブりましたよ。
一部マスコミのコメンテーターが9ヶ月以内に収束(先月発表時)は日本政府の国際的コミットメント(固い約束)だからと言ってる位ですから「見直しの結果、収束目標を伸ばし辛い」気持ちはわかりますがね。

あと数ヶ月で「うそか真かわかります」
別な見方をすれば「炉心融解」は折込済みで「裏工程表」には変更が無いとのタフな仕掛けかもしれません?
「東電屋そちも悪よのー」「いや保安院様ほどには」なんて 

最後に「約束を守れなくて御免なさい」では困るのでしっかり工程管理をして下さい。
見守り続けます。


写真:武藤副社長(共同通信)

朝日新聞:
東日本大震災で被災し爆発事故を起こした福島第一原子力発電所について、東京電力は17日、1カ月前に示した事故の収束のための工程表の改訂版を示した。この間、新たに炉の損傷や冷却水の漏れが相次いで見つかったが、当初示した7月までに原子炉を安定的に冷やし、今後5~8カ月以内に事故を収束させるという目標は維持する。

 新たに示した工程表で、原子炉を冷やすため、タービン建屋や原子炉建屋にたまった水を原子炉に戻し冷却に使う「循環注水冷却」という新たな方法を優先的に採り入れることにした。

 工程表では、2カ月以内に安定的に原子炉を冷やす「ステップ1」で準備し、その後3~6カ月以内と想定する「ステップ2」で、原子炉の水を100度未満にする冷温停止状態を達成する方針。東電は、装置の設置については早ければ6月にも完成できるという。

 これまでは、格納容器を水で満たす冠水や、熱交換器の設置によって、原子炉を冷やすとしていた。

 だが、1号機はメルトダウンを起こし、格納容器の破損で水をためられなくなったため、冠水の実施は難しいと判断。2、3号機も同じ状態になっている可能性があり、冠水措置は後回しにするか、冷温停止ができれば実施しない。

 現在、1~4号機のタービン建屋には8万7500トン、1号機の原子炉建屋には3千トンのたまり水がある。2、3号機の原子炉建屋にも水がたまっている可能性が高い。1~3号機は燃料を冷やすため、毎日500トンの水をそれぞれの原子炉に入れ続けている。

 汚染水は現在処理できずに、ためるほかなく増え続けている。循環注水冷却の採用で汚染水をこれ以上増やさないようにする。

 汚染水は冷却用に使うほか、仏アレバ、米キュリオンが6月中に設置する放射能汚染処理施設を活用、年内にすべて処理する計画。

 また、今回新たに地下水の汚染拡大防止策と余震対策を盛り込んだ。地下水が海に流出するのを防ぐために、海岸近くに地下水の遮蔽(しゃへい)壁を設ける。余震対策もステップ1で4号機の使用済み燃料プールの耐震補強工事を終え、ステップ2では新たに1~3号機の耐震補強工事も実施する。

 菅政権の原子力災害対策本部も17日、事故原因の検証を始めるとし、原発敷地外の放射線監視も工程表に盛り込んだ。(引用終わり)

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