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横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

一票の格差 「違憲」!! 広島高裁

2013-03-26 08:05:09 | 政治
画期的か非現実的か…1票格差、選挙無効に衝撃(読売新聞) - goo ニュース

昨日25日広島高裁が「一票の格差」は違憲と判断しました。
但し選挙区割の見直し等に着手している状況を勘案し11月まで猶予を設けたようです。

一般的な言葉でいえば「画期的」ですがさて実行すると「選挙のやり直し」ですから「大変な混乱」が起きる事は想像できます。
もっとも国側は直ちに控訴するでしょうが。

日本は明治以降は欧米のそして昭和20年以降は特に米国の制度を濃厚に受け入れましたが、その制度そのものそしてその運用が日本人に合わないのですよね。
簡単な例が「教育委員会制度」をはじめ「XX委員会制度」です。本当は町の納税者がXXが正しく機能しているかどうか検証する主体なのですがXX組織のOBが委員会の構成員になってしまうのですからね。

もし立法府の長(衆参両院長)に見識があるなら少なくとも党利党略を超えた当面の「格差是正案」を国民に出さねばいけません。
でも何も言いませんから「長老議員の上がりポスト」でしかありません。
立法府に至っては与野党の一部が「抜本的制度改革」(二院制の是非、議員定数、選挙区割りや比例定数等)を口にして議論が先に進みません。
口は悪いですが「泥棒に警官をやらせるのですから捕まるわけが有りません」
さすがに「司法府」が見かねて高裁判決になったと思われます。

要するに戦後日本では「三権の長」が存在しないのですよ。
江戸時代ならどうしたでしょう。
おそらく将軍は機関の長(決まった事をOKするだけ)ですから五手掛り(寺社奉行、勘定奉行、町奉行、大目付、目付)の議論に任せたでしょうね。
そこから考えれば「三権府の長」の誰かが私利私欲を捨てて改革に手を付けないと事が始まらないのですよね。
すべての問題を包括的に捉え手直しの順序と方法を決めてそれを広く提言してあとは「アミダくじ」「サイコロ」「関係者による投票(コンクラーベ風に少数を消去してゆく)」等で決めなければいけないのですよね。
それが憲法違反だとしたらその行為によって憲法の規定が変えられたという事なのです。
自民党の党首が内閣総理大臣になるのでなく日本人の代表が日本国総理大臣になる制度も必要です。
誰が非常事態宣言をだして「三すくみ」の罠を破るでしょうか?
「泥棒が警官では泥棒は捕まりません」


写真:原告側弁護士ら

読売新聞:
 「もはや憲法上、許されるべきではない」。衆院選の「1票の格差」を巡り、選挙の無効を言い渡した25日の広島高裁判決。

 「出るはずがない」と言われてきた初めての無効判決に、格差是正を求め続けてきた原告側は「画期的」と歓迎したが、地元の政党関係者は「非現実的だ」と反発、各方面に衝撃が広がっている。

 ◆原告団 

 「選挙を無効とする」。 筏津 ( いかだつ ) 順子裁判長が主文を読み上げた瞬間、法廷内は静まり返り、被告代理人ばかりか、原告の弁護士までが驚いた表情を浮かべた。

 「ここまで踏み込むとは思っていなかったので、『選挙無効』用のコメントは用意していなかった」

 閉廷後、広島市内で記者会見した原告団の金尾哲也弁護士は満面の笑みを浮かべながら、「うれしい誤算」についてこう明かした。裁判所前で掲げる「勝訴」の紙も用意していなかったという。

 それでも、「本来の司法権の役割を明確に打ち出してくれた」と判決を高く評価。判決が、今年11月27日から選挙が無効となるとした点について、「我々の望み以上に短い期間。国会議員は襟を正して是正に取り組むべきだ」と訴えた。

 同席した石井誠一郎弁護士も、これまで区割りを是正してこなかった政治を批判し、「違憲状態とした2011年の最高裁判決から前回選まで、国会の会期は479日あった。考える期間を裁判所が与えていたのにできなかった」と指摘した。

 ◆当事者

 衆院広島1、2区で選挙戦を戦った当事者たちは、複雑な表情で受け止めた。

 「厳粛に受け止めなければならない」と言葉少なに語ったのは、広島1区選出の岸田文雄外相。同2区選出で自民党の平口洋衆院議員は「区割りのあり方を議論していかないといけない」とした一方で、「広島1、2区だけ(1票の格差が)突出しているわけではない。『司法は踏み込みすぎだ』という議論も出るのではないか」と苦言も忘れなかった。同党広島県連の宇田伸幹事長も、「内政や外交で課題が山積するなかで、再選挙を求めるのは非現実的」と批判した。

 落選者からは「やり直し」を求める声も上がった。広島1区から民主党公認で立候補した野中幸市さんは「裁判の結果を軽んじることは、国民の意思を軽んじること。格差を正したうえで、選挙をやり直すべきだ」と強い口調で語った。
(引用終わり)
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