王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

「日本で看護師」断念の帰国続々

2010-07-09 07:02:23 | 社会
「日本で看護師」断念の帰国続々…漢字など壁(読売新聞) - goo ニュース

EPAという制度でインドネシアとフィリピンから来日した外国人看護師・介護福祉士の候補者中途帰国が続いているそうです。
受け入れが決まった2008年意向、計33人に上ったとか。

3-4年間働きながら勉強し日本の国家試験に合格したら就労も可能との謳い文句ですが
合格者は昨年は0、今年は3人ですから平均すると1.5%の合格率とか。

まあ難しい分析をしなくてもインドネシアやフィリピンの人に日本人向けの国家試験を日本語でやれば合格は難しい。
フィリピンの場合看護師の資格を持つ方達だから勿体無い。
結局滞在資格が切れるまで「xx助士」との名目で安い給料で外国人を使う手段に他ならない。
本気で受け入れるなら英語か母国語のいずれかで受験を認め現場の人材不足の解消に努力しなければ「生きた制度とかプログラム」といえない。
政府もその方向に動いているそうだが合格率が60%を越えるような難易度の試験を考えないとやはり機能しないであろう。
日本の開国度が試される。
今後に注目ですね。


写真:右が看護助士として勤務中のインドネシア人看護助手

読売新聞:
EPA(経済連携協定)に基づきインドネシアとフィリピンから来日した外国人看護師・介護福祉士候補者の中途帰国が相次ぎ、受け入れが始まった2008年以降、計33人(今年7月1日現在)に上っていることがわかった。

 日本の国家試験突破の難しさなどから、将来の展望が見いだせずに就労をあきらめた人が少なくないと見られる。

 候補者は、これまで998人が来日。国内の施設で働きながら勉強し、3~4年の在留期間に国家試験に合格すれば本格的に日本で就労でき、そうでなければ帰国するのが条件だ。しかし、漢字や難解な専門用語が試験突破の壁になり、合格者は昨年がゼロで、今年は看護師3人のみ。

 あっせん機関の国際厚生事業団によると、中途帰国したのは、今年度来日したばかりの118人を除く880人中、インドネシア15人(うち看護師12人)とフィリピン18人(同11人)の計33人。特に、合格率1・2%だった国家試験の合格発表後に当たる今年4月以降に中途帰国した看護師が計11人に上っていた。

 こうした問題を受け、厚生労働省は今月、看護師国家試験に使われる難解な専門用語について、平易な言葉への言い換えなど、何らかの見直し方法を有識者検討会で集中的に審議。来月初めにも提言にまとめ、来年行われる次回の国家試験に反映させる方針だ。

 また、政府は6月に閣議決定した「新成長戦略」で、2011年度中に実施すべき事項として「看護師・介護福祉士試験の在り方の見直し(コミュニケーション能力、母国語・英語での試験実施等の検討を含む)」と明記、外国語による国家試験実施の可能性に言及している。

 ◆看護師国家試験=看護師の免許を取得するための国家試験。保健師助産師看護師法に基づき、国が年1回実施している。日本の大学看護学科や看護学校を卒業するなどした人のほか、EPAに基づく看護師候補者も、日本語などの研修を受けたうえで病院などで就労し、同等の知識、技能があると認められれば受験資格が得られる。
(引用終わり)

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ザ・コーブ」を見る | トップ | 長女が自宅放火で3人死傷  »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一度話を聞いたことがあるのですが (tachinomiya)
2010-07-10 10:39:36
爺さまおはようございます。

 今の有り様は本当にもったいないと思っています。3回のうちに合格すること、となっていますが、その間看護師業務はできないわけで、そうすると腕が落ちてくるそうです。日本で働けないわ、看護師としてのスキルも落ちるわでは、日本の評判はがた落ちですね。
 かといって、日本で業務する以上、日本語でのコミュニケーション(特に専門用語)は必須ですから、レベルを変えた試験をするわけにもいかない。そんなことをしたら、却って、安く使われてしまいます。
 ですから、プロの労働力を輸入するのではなくて、留学制度を充実させて、学生の頃から日本語とワンセットで勉強してもらって看護師資格を取ってもらった方が実りがあるように考えています。
返信する
英語で話せば! (浜の偏屈爺)
2010-07-12 08:20:25
Tachinomiyaのたいちゃん お早う御座います
参院選では与党がぼろ負けしました。
さて技術のある外国人の受け入れに「読み書き」まで日本語を強制するには無理があります。英語でよいですよ。受け入れ側が簡単な英語を覚えれば済むんですからね。どれだけ本気で受け入れるかでしょう。
返信する
問題は雇われるかどうか (tachinomiya)
2010-07-17 16:57:18
爺さまこんにちは

企業でも英語公用語化の波があるようですが、病院の場合、患者とのコミュニケーションがあるので、外国人専用病棟を造るような病院であればいざしらず、というところはありますね。病院からすればコミュニケーションミスから来る医療事故は絶対に避けたいでしょう。訴訟には少なくとも耐えられなさそうです。となると雇ってもらえないか、雇われても看護業務にはやはり携われないかのどちらかになるでしょう。

ところで、昔からある「業界用語」を見直すだけでも、彼女たちの理解はだいぶ違うように聞きます。用語が分かりやすくなることは一般国民にとっても利益があるところですし、まずはこうしたところからではないでしょうか。

返信する
本当に必要なのですかね? (浜の偏屈爺)
2010-07-18 10:23:29
たいちゃん 今日は
本当に外国人の看護士や介護士が必要なら糞難しい試験制度を設けて事実上受け入れ拒否みたいな真似をしない事をやらない方が良いと思います。「現場で英語と日本語が飛び交い問題がおきない程度」にしなければいけません。
医療過誤はどうしてもありえますからこれは「保険でカバー」すれば良い事です。
受け入れ側の日本がどれだけ本気かにかかるのでないでしょうか。
返信する
The opening of Japan (noga)
2011-02-12 17:47:35
外国人看護師 日本語を非関税障壁にするな
厚生労働省は26日、経済連携協定(EPA)のもとでインドネシアとフィリピンから受け入れた外国人看護師のうち3人が、日本の看護士国家試験に合格したと発表した。
合格したのはインドネシア人2人とフィリピン人1人で、受け入れ事業が始まってから初の合格者となった。しかし残りの251人は不合格となった。全員が母国ですでに看護師の資格を持っているので、日本語が壁になったとみられる。同じ試験を受けた日本人受験者の合格率は約90%だった。

我々日本人は、英語を通して世界中の人々に理解されている。
かな・漢字を通して理解を得ているわけではない。
我が国の開国は、英語を通して日本人が世界の人々から理解してもらえるかの努力に他ならない。
我が国民のメンタリティを変えることなく、ただ、法律だけを変えて交流したのでは、実質的な開国の効果は得られない。
この基本方針を無視すると、我が国の開国も国際交流もはかばかしくは進展しない。
この基本方針に関して、我々には耐えがたきを耐え忍びがたきを忍ぶ必要がある。

英米人は、「我々は、どこから来たか」「我々は、何者であるか」「我々は、どこに行くか」といった考え方をする。
我々日本人にしてみれば、奇妙な考え方であるが、彼らにしてみれば当然の考え方になる。
それは、英語には時制というものがあって、構文は、過去時制、現在時制、未来時制に分かれているからである。
3時制の構文は考えの枠組みのようなものとなっていて、その内容は白紙の状態にある。
その穴埋め作業に相当するものが、思索の過程である。

ところが、日本語には時制というものがない。
時制のない脳裏には、刹那は永遠のように見えている。
だから、構文の内容は、「今、ここ」オンリーになる。新天地に移住する意思はない。
思索の過程がなく能天気であるので、未来には筋道がなく不安ばかりが存在する。
TPPの内容に、行き着く先の理想と希望がないので改革の力が出せない。

必要なものは自分で手に入れるのが大人の態度である。
だのに日本人には意思がない。それで、意思決定はできない。無為無策でいる。
常に他力本願・神頼みとなる。
意思がなければ、意思疎通もはかどらない。それで、察しを遣う。
だから、日本人の独りよがりは避けられない。

http://e-jan.kakegawa-net.jp/modules/d/diary_view.phtml?id=288248&y=2009&m=11&o=&l=30
返信する

コメントを投稿

社会」カテゴリの最新記事