今年の師走はほんまに寒い・・・これまたボロ屋の職場は寒いがな
南国育ちの僕はたまに、囲炉裏のある生活に憧れる
真っ白な雪に閉ざされ暖かな囲炉裏にあたりながら
一週間ぐらい雪の山の中で暮らしてみたい
ちっちゃな小屋でいい・・暖かければ
俗世を忘れ、生活に追われる事無く、一人雪の中でひきこんでみたい
ぐつぐつ煮えたぎる鍋、くし焼きにされる干物、古漬け、そして熱燗
一日中文庫本を読み、飽きたら酒を飲む
お酒は温めの燗がいい~♪さかなは炙ったイカでいい~♪
酔ったら好きな時に寝る・・・
その夜も僕は酒をかっくらって爆睡していた・・・
そして夜中に尿意をもようして目が覚めた
そうしたところ小屋の扉をドンドンと叩く音がする・・・
(誰やろ・・・こんな吹雪の山の中で)
「すいません、開けて下さい旅の者です。」
風の音に混じって若い女性の声が聞こえてきた・・・
(旅の者ってあんた・・こんな夜中に遭難でもしたんかいな)
そっと扉を開けるとうら若き髪の長い女性が立っていた
「夜分すいません一人旅の途中道に迷ってしまって難儀しているんです。」
雪山だと言うのに普段着姿で軽装の彼女はそう言った
しかし彼女は色白で稀に見る美人だった
「ま・・・まあこんな所で何ですから、どうぞ中へ」
・・と僕は持ち前の女性に対してのだらしなさから胡散臭さもどっかに彼女を引き入れた
「すいません、こんな時間に明るくなったら出て行きますからそれまでここで休ませて下さい」
「ええどうぞ、どうぞ囲炉裏にでもあたって休んで下さい」
囲炉裏の炎に映しだされた彼女はどこか魔性のような美しさだった
僕は急に睡魔に襲われた
「僕は酒に酔っていて非常に眠いので少し横になりますね、あなたもそちらで少し横になられたらどうですか、別になにもしませんから」
僕は聞かれもしないのに妙なものを付け加えた
彼女はにこっと笑顔を投げかけた
・・・と、それからいく時間かが経っただろうか
僕はすさまじい冷気で意識が蘇ってきた
「寒い、・・・寒い」
体中ががたがたと震えだしてきた
そして目が覚めて振り返った僕がそこに見たものは・・・
白い着物をまとい青白い顔をした彼女が僕の顔を覗き込みながらしきりに吐息を吹きかけている
「きゃ~~~っ!」僕は恐怖に顔がひきつらせた
続く・・・いつか
南国育ちの僕はたまに、囲炉裏のある生活に憧れる
真っ白な雪に閉ざされ暖かな囲炉裏にあたりながら
一週間ぐらい雪の山の中で暮らしてみたい
ちっちゃな小屋でいい・・暖かければ
俗世を忘れ、生活に追われる事無く、一人雪の中でひきこんでみたい
ぐつぐつ煮えたぎる鍋、くし焼きにされる干物、古漬け、そして熱燗
一日中文庫本を読み、飽きたら酒を飲む
お酒は温めの燗がいい~♪さかなは炙ったイカでいい~♪
酔ったら好きな時に寝る・・・
その夜も僕は酒をかっくらって爆睡していた・・・
そして夜中に尿意をもようして目が覚めた
そうしたところ小屋の扉をドンドンと叩く音がする・・・
(誰やろ・・・こんな吹雪の山の中で)
「すいません、開けて下さい旅の者です。」
風の音に混じって若い女性の声が聞こえてきた・・・
(旅の者ってあんた・・こんな夜中に遭難でもしたんかいな)
そっと扉を開けるとうら若き髪の長い女性が立っていた
「夜分すいません一人旅の途中道に迷ってしまって難儀しているんです。」
雪山だと言うのに普段着姿で軽装の彼女はそう言った
しかし彼女は色白で稀に見る美人だった
「ま・・・まあこんな所で何ですから、どうぞ中へ」
・・と僕は持ち前の女性に対してのだらしなさから胡散臭さもどっかに彼女を引き入れた
「すいません、こんな時間に明るくなったら出て行きますからそれまでここで休ませて下さい」
「ええどうぞ、どうぞ囲炉裏にでもあたって休んで下さい」
囲炉裏の炎に映しだされた彼女はどこか魔性のような美しさだった
僕は急に睡魔に襲われた
「僕は酒に酔っていて非常に眠いので少し横になりますね、あなたもそちらで少し横になられたらどうですか、別になにもしませんから」
僕は聞かれもしないのに妙なものを付け加えた
彼女はにこっと笑顔を投げかけた
・・・と、それからいく時間かが経っただろうか
僕はすさまじい冷気で意識が蘇ってきた
「寒い、・・・寒い」
体中ががたがたと震えだしてきた
そして目が覚めて振り返った僕がそこに見たものは・・・
白い着物をまとい青白い顔をした彼女が僕の顔を覗き込みながらしきりに吐息を吹きかけている
「きゃ~~~っ!」僕は恐怖に顔がひきつらせた
続く・・・いつか