安威川の土手に肌寒い秋風が吹きつけススキの穂を揺らした
対岸の茨木の工場や風呂屋の煙突をシルエットにあかね色の夕焼けが浮かんだ
土手に腰を下ろして覚えたてのタバコに火をつけた
10代最後の年、大阪で過ごした最後の秋冬
何故か少しセンチになっていつも思い出すのは大阪で暮らした2年
金があるとパチンコを打った
風呂に入らず飯も食わず
玉の続く限り開店から閉店時間まで
缶コーヒーとセブンスターを交互にくわえながら
煙もくもくの店内でタバコの匂いが髪の毛まで染み込んだ
チンジャラ♪チンチンジャラジャラ♪
喧噪の中で頭もどっかにぶっ飛んでいた