音楽室は古い木造建ての講堂の隣にあって
小学校の建物の端にあった
木の廊下を歩くとギシギシと音がした
木枠の窓の外は鬱蒼とした杉木立ちで林の中に陽の射しこむ余地はは無かった
ピアノの音を聞きながら杉木立を眺めていると
何だか得体の知れない物が林の暗闇に潜んでいる気配がして
児童たちを薄気味悪くさせた
棚の上に飾られた名前も知らない西洋の作曲家の上半身の石像も気味悪さに拍車をかけた
そしていつの頃からかこの音楽室に幽霊が出るという噂が流れた
だから音楽室の掃除当番にでもなると心細かった
(嫌やな~出るんちゃうんかな~)
思いながら
びくびくと掃除をしていたんだが
日の入りの早いある秋の音楽室の掃除当番の日僕は見たんだ
窓の外に青白い顔をした男の子がのそうと立ってこちらを見ていた
見た瞬間に体が凍り付きおしっこをちびりそうになった
窓の外の男の子もこちらを見て恐怖心に駆られているようだった
「きゃー!」
(何や、ガラスに映ったじぶんの顔か)
・・・
毎日、50過ぎのおっさんがこんなしょうもない事よう書くな