釣りキチ三平で知られる矢口高雄さんの自叙伝的エッセイ
何年か前の青少年読書感想文の課題図書になっている
課題図書になるぐらいだから先生受け?が良い作品だ
秋田県の山奥で育った矢口さんは生徒会長もやり成績優秀な生徒だった
しかし家が貧しくて高校に進学できずに集団就職で浅草のメッキ工場に行く事も決まっていた
しかし矢口少年の才能を惜しんだ担任の先生は片道8キロの雪道を歩いて
矢口さんのご両親に高校進学の談判に行く
幸いにして高校進学が叶った矢口さんは高校卒業後信用金庫に努めその後
売れっ子の漫画家になる
矢口さんは秋田県の出身だが
前に読んだ無着成恭さんの山びこ学校も山形県の話
どちらも戦後の混乱期で貧困問題が背景にある
それにしても教師と生徒の信頼関係が如実に出ている
尊敬できる教師に教師を慕う生徒
わしなんか小中学校を通じて教師に
「アホ!ボケ!」怒られるか
いない存在として無視されるか
この歳になっても心の底に横たわる屈折した精神構造は
あの頃に培った物かな