何だかこの動画を見たら少し涙ぐんできたんだけど
高校を卒業して家元を離れて初めての夏
祇園祭の宵宮
20歳で上京して友達と浅草の三社祭に行ったけど何の感慨も湧かないんだけど
祇園祭には何かしら強烈なノスタルジーを感じる
そう言えば僕の田舎の隣町にも祇園祭りがあった
通称祇園さん
田舎にしてはけっこう大きなお祭りでカラフルな山車や屋台なんかも結構出てて
宵宮には花火も打ちあがった
隣町は徳島県で僕の小さい頃には港を跨ぐ大橋も
山を掘りだして道を繋いだトンネルも無くて
僕の家から祭りの行われる隣町のメインストリートまで路線バスに乗って
バスの天井と家の庇がすれすれにぶつかりそうになる危なっかしい町中の細い道路を抜けて
糸魚川の親知らず子知らずのようなくねくねと曲がった海沿いの断崖の道を走り
右側に小さな島が点在する小さな松島のような湾を眺めながら
ようやくバスが着くような隣町だった
その頃は道路も舗装されて無かったんで乗客は少なからずバスの酔った
あの頃バスで30分ほどかかった道のりも現在は5分ほどか
じいさんとばあさんに手を引かれて祭り見物したけど
今では隣町の祇園祭も廃れてしまった
祭りのあくる日には必ずバスの最終便に乗った連中が途中の山道で幽霊を見たと言う
話が小学校の教室で話題になった
それだけ昔の道は暗かったんだろう