毎朝歩き回ってるんで靴の消耗率が高い
しかしすり減った靴を履くと足腰に悪い
しかしこの経済状況じゃ
8000円のニューバランスは痛い
しょうがないから2000円のどこぞのバッタモンに変えた
これ以上悪いと‘わらじ,に変えにゃならん
きょうび、どこの貧乏人が‘わらじ,を履いてるんや
神様はどんな人間の人生にも分け隔てなくチャンスを与えて呉れているんだろうけど
そのチャンスを活かすか逃すかはその人次第
学業、仕事、結婚、いろんな場面に必ずチャンスは巡って来る
わしの場合のチャンスの駒はもう無くなって
後はもうババ掴むだけだろうな
最近、暇を見つけてはいらない物の処分をしている
物が減るたんびに肩の荷が軽くなるような
そのうち使う事があるやも知れないと思ってとってある物のほとんどはその後も使う事が無いそうだ
もうガンガン捨てて
捨てまくって
女房子供、親兄弟に
最後には己も捨てる
何も死ぬ意味じゃない
俗世を捨てて乞食になる
様は知らないが最近ミニマリスト?と言う生き方があるんだそうだ
出来るだけ物を持たない・・
そう言う生活をしている人って
たぶん金だけはけっこう持ってたりして
テレビを点けたらノーベル賞ノーベル賞で
美談の嵐
恩師が出るわ教え子が出るわ親戚がでるわ、はてさては近所の住人まで出るわ
生い立ちやら業績やらエピソードまで
元来、下級国民の屈折しまくり人生のわしなんかと住んでる次元が違うもんな
たまにこんな自分にも何か他人より優れた能力があらへんか
・・・と思う事がある
ギターを買えば練習30分で放り出し
運動神経はまるで無し
足りない物は頭に協調性
酒が好き博打が好き女はもっと好き
仕事が嫌い
集中出来ない
こらえ性が無い
足が臭いし
嘘はつく
他人より劣ってる事は多いが
優れたところが見当たらん
何か無いか
何か無いか
わしに優れたとこは無いか
おっと
ちょっと顔がええか
安威川の土手に肌寒い秋風が吹きつけススキの穂を揺らした
対岸の茨木の工場や風呂屋の煙突をシルエットにあかね色の夕焼けが浮かんだ
土手に腰を下ろして覚えたてのタバコに火をつけた
10代最後の年、大阪で過ごした最後の秋冬
何故か少しセンチになっていつも思い出すのは大阪で暮らした2年
金があるとパチンコを打った
風呂に入らず飯も食わず
玉の続く限り開店から閉店時間まで
缶コーヒーとセブンスターを交互にくわえながら
煙もくもくの店内でタバコの匂いが髪の毛まで染み込んだ
チンジャラ♪チンチンジャラジャラ♪
喧噪の中で頭もどっかにぶっ飛んでいた
僕に残された時間はあとどれだけだろう
川島さんに今井さんそれに柔道の斉藤さん
皆、僕と同年代だ
今朝、散歩の際に左の背中に強烈な鈍痛が
(俺にもとうとう来たか・・何の病気や分からんが)
・・と一瞬脳裡を横切った
ただの筋肉痛だったようだが
(まだ俺は死ぬわけにいかんやり残した事があるんじゃ)
・・・と思いながら歩いた
でも死んでいった彼らも同じように
(まだ死ぬわけにはいかない)
・・と思っていただろう
こればかりは分からない
神様の指名から外れるのをびくびく願うしかない
命にかけてもと言う言葉があったが
はて?どう言う時に使ったんだろう
いったい誰に対して?
昔、新大阪の駅で敵対する組長の命を狙ってヒットマンが何日も見張っていた
しかし何日も見張っているうちに自分の命が惜しくなって持っていたピストルを見せて逮捕された
特攻隊を志願したある搭乗員が出撃を何日も伸ばされた
その後彼は出撃のたび何度もエンジン不調を訴え引き返して来た
エンジン不調で引き返したり途中の島に不時着する特攻隊員の大部分が出撃を伸ばされた隊員に多い
最初は剛毅な事を言っても結局皆自分の命が惜しい
冷静になって考えれば考えるほど自分の命が惜しくなる
余命何日なんて宣告でもされた日にゃ
最後の晩餐がどうのこうのなんて
たぶん健康なうちの考えなんだろうな
だから自分の残された時間なんて知らない方がいいんだろうな