カラースコパー28mmF2.8
最近すっかりデジカメのスペック競争も飽和状態になり、昔カメラ大好きの私もずいぶん落ち着いて
新製品発表の報を聞き流せるようになってきました。たとえばフィルムカメラなどはもうライカから
露出とピントと巻き上げが自動になっただけという状態が何十年も続いていましたね(^^)。
デジカメも高画素は2000万画素超えたらもうええやんになりましたし、高感度も6400もあれば
なんでも写るモードです。ということはスタイルや雰囲気をウリにするようになってくるわけですが・・・
新しいデザインをデザイナーさんが一生懸命考えても、結局人気になるのはオーソドックスなデザイン
の機械です。先人たちの偉大な業績にはアタマが下がりますね。
このスコパー28mmは昨年8月発売予定だったにもかかわらず、12月まで発売延期となったいわくつきです。
4か月も待たされるとさすがにへにょへにょになりますね(^^;)。
デザインはSLⅡシリーズになって鏡胴のローレットが昔のニッコールに似たモコモコローレットに
なり、距離指標の文字もニッコールと同色の黄色になっています。
雰囲気はまったくのGNオートニッコール45mm・・というかほとんどなんちゃって状態です。
CPU搭載レンズなので現行のデジタル機にも問題なく使用できるのですが、せっかくの
パンケーキがウリのレンズですから液晶でメタボになったデジタル一眼より薄い軽量フィルムボディで
使ってやらねばですね。
ニコンFE10 カラースコパー28mmF2.8 F5.6AE ベルビア100F
コシナ製コンプリートということでFE10に装着して出撃です。雰囲気にまったく違和感がないのは
やはり出自が同じだからでしょうか?
28mmF2.8とすさまじく平々凡々なスペックですが、非球面レンズ使用の高性能タマです。
そのスペックにアスフェリカルが必要なんか?というツッコミをしたくなりますが、これだけ薄くて
最短撮影距離が22cmと近寄れますから許せちゃいます(^^)。
実際撮影してみますとキレも良くさすがはアスフェリカルな写りです。FE10のAEにまかせてオートでべよんと
シャッターを切ってもフィルムは絵になります。
最近デジタルからカメラに興味を持ちフィルム撮影を始める若い方も多いのだとか。
いきなり中央重点測光で露出補正をほにゃららなんてのは難しいでしょうから、このカラースコパーのような
フィルムカメラにも相性の良いレンズが橋渡しをしてくれればと思います。
CPUつきレンズなのでF100やU2といった高精度のマルチパターン測光搭載機でプログラムでスナップして
フィルムのすばらしさを味わっていただきたいですね(^^)。