ズイコーマクロ50mmF2
OMシステムはオリンパスが顕微鏡屋さんなこともあり、マクロフォトグループが充実しています。
顕微鏡アダプタやTTLダイレクト測光を生かしたリングフラッシュ・オートエクステンションチューブなど・・・。
が、そんなマクロ専用システムを駆使して写真撮影をしているのはほんの一部の研究者やネイチャーフォトグラファー
の方だけでほとんどの人はマクロレンズだけで済ましてしまうのではないでしょうか(^^)?
ズイコーの中でも名玉の誉れ高いマクロ50mmF2です。学生時代当時勤めていたバイト先のカメラ屋さんの中古コーナーに
出ていました。そこの中古コーナーは「安く買い取りして安く販売する」がコンセプトだったので
良い出物があると目ざとい常連さんはもちろんのこと、店のスタッフまでが速攻で買ってしまうので争奪戦になるのです。
当時すでにOMの標準レンズは40mmを持っていたのですが・・40mmの最短距離30cm開放で
撮影すると周辺落ちとリングボケでつらい描写ですから接写できるマクロレンズが欲しいと思っていました。
マクロ50mmがピカピカの状態で鎮座ましている姿をみるともはや猶予はなりません。
社員さんに頼みこんで大急ぎでキープしてしまいました。こういうことがあると
「カメラ屋さんで働いていてよかったなあ。」としみじみ思うのでした(^^)ゞ。
さっそくボディに付けてみるとレンズがどかんと太くボディからはみだしてしまいます。三脚につければ
ピントリングが雲台のベースにひっかかってピント合わせができなくなったりするのがご愛嬌です。
ただファットな鏡胴は伊達ではなく、ピント合わせが軽くキレも良くピシピシきまります。
普通フォーカシングは艦砲射撃みたいに「遠3→近2→峡弾→命中!」という感じなのですが
キレが素晴らしいのでいきなり「テーッ!初弾命中!」という鋭いレンズです。
OM-1N ズイコーマクロ50mmF2 開放 1/30 ベルビア50
ズイコーの中でも見事な解像度をほこるレンズでF2からバシバシに使えます。
最近コシナのマクロプラナーF2が登場するまで唯一F2の明るさを持つ50mmマクロだったのはすごいですね。
F2という明るさですからOMにはあんまり似合わないものの普通のレンズとして使っても全然問題ありません。
本業のマクロ域は当然ですが、無限大も補正機構がばっちり働いてきちんと描写します。
色目はちょっと赤みが強いのですが先に解像度で目にきゅんときますのでかえって彩度アップになり
かえって好印象です。
マクロ撮影時はボケ味が気になりますが、ズイコーに多いコロッケのじゃがいもみたいな
どよっとしたボケではなくズミクロン的な立体感を残したボケをしてくれます。
標準マクロではもちろん最強玉ですが切り口こそちがうもののOMレンズ内でも最高の部類でしょう。
先述の40mmを酷評した反動か絶賛モードになってしまいましたが・・でも私はふだん40mmを使ってしまうんですよね。
なにしろ40mmのほうが軽くて小さくて便利なもので(^^)ゞ・・。
コメントありがとうございます。
このマクロ50F2は傑作ですよね。
OMには太すぎの感がありますが
このレンズを使うためにOMボディを買っても
後悔はさせないぐらいの神玉かと(^^)。
ズイコーは一本一本雰囲気が違いますので
ある意味油断できません(^^;)。
また順次アップしていきます。
私はこれ傑作レンズだと思います.180や35以下のf2ラインは経験無いけど,50/2と100/2は今でも他社で肩を並べるものがないくらい凄い.
無限から50cmくらいまでならこれに伍する機種はあるかもしれませんが,そのままの性能で0.5倍まで撮れてしまうのは空前です.
しばらく前に出たコシナツァイスの50mmマクロは使った事がないので絶後とは言いませんが...
微妙にズイコーマクロ50/3.5の方がシャープかもしれないけど,殆ど差はないはず.
その分図体がOM機にはちょっと...とはいえ使い勝手のよいOM4とのペアは最高ですね.