ロッコールTC 100mmF4
「いちま~い。にま~あい。さあ~んまあ~い」三枚玉=トリプレットレンズは中判カメラやコンパクトカメラでは
珍しくもなんともないのですが一眼レフ用やライカ用はけっこうレアです。
ニッコールの有名な「マウンテンニッコール」やライカの「トリプレットエルマー90mm」などは
製造本数の少なさもあいまってプレミアムレンズになっていますね。
今回はミノルタの三枚玉レンズロッコールTC100mmF4です。
ニッコールやライカと比較すると圧倒的にタマ数もありますし、なにしろ安い!のでまたまたジャンクレンズから
レギュラーメンバーに昇格させてしまいました(^^)ゞ。横から見るとずいぶん細長いのですが
正面からだとなかなかハンサムでしょ?おそらく昭和40年代前半くらいの製品なので「2ドアセダン」とか
「スタンダード」といった昭和のシンプル&エコノミーな匂いがぷんぷんしております。
開放値はF4でけっこう暗めですが、そのぶん細くて軽量で気軽に持ち出すことができます。
実絞りで撮影にはひと手間よぶんにかかるのですが、絞り羽はなんと12枚もありきれいな真円で
絞り込んでもまんまるになります。
ニッコールもライカも「カミソリのようなシャープさ」とか「廉価版ながらまったく手をぬいてない描写」
という評価がもっぱらです。中望遠でカリカリしたシャープ感だされてもなあ・・という感じも
あるのですがそこはロッコールですから、きれいに丸めてくれているのではないでしょうか(^^)?
ミノルタSR-1s ロッコールTC 100mmF4 1/250 F5.6 ベルビア100
望遠レンズですからまずは遠景です。長浜城からみた霊仙山です。
トリプレットの特徴?なのかロッコールなのにかなりシャープですね。
線が細いのは好みなのですがもう少ししっとりしているかと思ったのですが(^^)。
ミノルタSR-1s ロッコールTC 100mmF4 1/250 開放 ベルビア100
開放の描写も見たいなあ・・と被写体を探していたら猫が三匹おしくらまんじゅうしていました。
ピントの合ったところはロッコールらしくないシャープさで猫の毛がぴんぴんしてます。
周辺部はトリプレットらしいぐりぐりボケですね。
予想以上にロッコールというよりニッコール的レンズでしたがキャラクター的に
ばしっと立った感じは、現在のレンズにはない個性ですね。
コシナあたりが現在の技術で再販するとけっこう人気が出るのではないでしょうか?
ガラスも三枚しか使いませんから、売るほうも儲かってうれしい買うほうも安くてうれしい
写真業界も話題になってうれしいということで(^^)。
このレンズは全然知りませんでした.出来の良いトリプレットは凄いです.
あれキヤノンL100/3.5は?と思って見たら結構凝った5枚構成なんですね.短くする為に頑張ってる.
確かトプコールL90/3.5は3枚で性能も定評あります.高くてテレエルマリート買えちゃうけど.
昔の長焦点ベローズマクロも3枚ですね.ロッコールTC135と,マクロトプコール135/4も.TC135は普通鏡胴版もありレンズ白書では高評価です.
東独にはトリオター135/4,トリオプラン100/2.8もありますが,国産機では一眼レフの常用レンズでトリプレットを使う度胸があるのはミノルタだけかも.
lensmaniaさま
コメントありがとうございます。
このTC100mmはジャンクで拾ったのを道東カメラサービスさんで磨いてもらいました(^^)。
安くて写りが良いといういかにも「庶民のレンズ」感が
素晴らしいです。135mmのほうが望遠らしい焦点距離でタマ数はありますね。また「隠れ名玉」ございましたらご教授くださいませ。