コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2
私は以前カメラを販売するという仕事についていたのですが、少しく複雑な気持ちで接していたのがこの
コンタックスRTSⅢです。というのも当時の上司が大変なコンタックスファンで、自前のRTSⅢを駆使して
作例写真を撮影してくるのです。
「どや!」顔で展示をしていたのですが・・「これ・・そんなにええ写真かいな?」
というのが多かったんですね。といって上司の作品ですから口に出せるわけでもなく(^^:)。
お店としてはRTSⅢを一台販売すれば実際の儲かる金額はともかく、売上額はニコンF4SやEOS-1Nをはるかに
しのぐのですから上司のおぼえもいとめでたいわけですが、いかんせんあまりその上司とは仲良くなかったもので(^^)ゞ。
そんな複雑な想いですごしていた日々からもう二十五年あまりの月日がたちました。気がつけば京セラのサービスも終了し
電子回路のカタマリであるRTSⅢは故障すれば一巻の終わりマシンになっていた・・と思いきやなんと!
「リペアサービス諏訪」さんという修理工房が存在するではありませんか!京セラ岡谷工場からの
パーツスットクもたんまりとお持ちのようで、京セラ製造になった167MT以降のコンタックスカメラなら
ほとんど治していただけるそうです!
となりますと、文字どおりほとんど捨て値にしか思えないような値段で販売されているRTSⅢも
二十五年ぶりに使ってみたくなりました(^^)!
何より「マニュアルフォーカスレンズに自動フィルム巻き上げ」が仕様のマシンをこよなく愛する「自動巻きクラブ」の
会員としては最上級機種でありますから。
RTSⅢのお供に装着したのはヤシカML55mmF1.2です。シャッタースピードが1/8000秒までありますから
1.2で開放バリバリの写真が撮りまくれるのではないか?という期待を込めて出発です。
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
明石のご当地アイドルYENA☆(イエナ)です。イエナというのは明石天文科学館のプラネタリウムがツァイスイエナ製
でそこからあやかったそうです。コンタックスでイエナを撮影!まさに王道ではないでしょうか(^^)?
秘蔵していたプロビア400Xが古くなっていたせいかずいぶんとアンダ目の露出になってしまいました。
もっともRTSⅢ自体がプロ&ハイアマチュア向けでもともとアンダ目マシンなのかもしれませんが(^^;)。
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
とっても親しみやすい雰囲気のユニットですが応援サポーターみたいな常連さんたちもいて
声援を送られていました。少々ファンの年齢層が高めに見えましたが(^^;)。
秒5コマを可能にする巻き上げ速度がありますのでこのような動きの激しい被写体にはストレスなく
シャッターチャンスが狙えます。ヤシカの色目はツァイスと比べますとやはり地味目ですね。
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
続いてはゆるキャラ3人組の明石の時のわらし・JR西日本のイコちゃん・明石のパパタコです。
イエナの次に三連で登場ですが、残念ながらギャラリーは一気にイエナの1/3以下になっていましたが・・・。
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
大阪駅のホームで鉄ちゃんなどしてみました。昔よく撮影していたキハ181系の後継キハ189系のはまかぜです。
白目がちで水木しげるさんの妖怪キャラクターみたいな雰囲気です。キハ181系のときに連結されていたグリーン車が
ないかわりに全車がグリーン車なみにリッチなシートだとか。そのかわりに社内販売はなくなってしまったそうです。
ヘッドマークもなくてドライすぎて寂しいですね。
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
ちょうど大阪駅ではくまもと復興観光キャンペーンをしていました。ということはあのくまモンに会えるかも?
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
そしてついにくまモン登場です!同じゆるキャラでも前記の明石の3人組とはまさにレベルの違う人気です。
熊本では震災以来修学旅行などがかたっぱしからキャンセルされて観光の復興はまだまだですとか。
熊本はそうなよかトコですけんで、皆さん熊本に遊びに行かなんですばい!
くまモンのしぐさはほんなこつむぞらしかですね(^^)!
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 開放 AE +1補正 プロビア400X
なかなかに絞り開放での撮影のチャンスがないもんで、一緒に展示されていたホンダの熊本工場で製造の
バイクの「くまモンキー」のタンクなど撮影してみました。ビオゴンもびっくりの凄まじい周辺光量落ちですね。
日の丸構図にしないとまともに使えそうにありません(^^)ゞ。
コンタックスRTSⅢ ヤシカML55mmF1.2 1/125 F5.6 プロビア400X
大阪環状線の車両にもくまモンのラッピングがほどこされておりました。
おどんらもはまって応援するけんで熊本の方も身体ば気いつけてがまだしてはいよ(^^)/!
久しぶりにRTSⅢを使ってみて一番快適だったのはファインダーでもダイヤルでの操作感でもなく
フィルム巻き上げの素早さでした。さすがは自動巻きクラブのフラッグシップです。
でも本体の重量はさすがに疲れましたね。(電池ナシでも1,150gもあります)
グリップの握りごこちは悪くないのですがレリーズの位置がもう少しグリップ端によっていればもっと
感覚的によかろうと思えました。
次の撮影にはツァイスのテッサー45mmでも装着して軽量化してみますか(^^;)。
私は裸眼なのでOMのようにアイポイントが短くても広視野で倍率が高いファインダーが好きで,167MTより前のモデルが好きなのですが,もう機械的信頼性はなくなってしまいました.
RTS3といえばバキュームです.RTSは買わなかったけど,底値の時645の220バキュームを買いました.で,期待の長時間露光では使えないし,その効果を実感したことなかったり...
MLはCZの隙間をよく突いています.1.2は皆高嶺の花でした.最近各社のを味見できるようになって,遅まきながら面白さに気付かされました.しかしMLの1.2は全然見たことないです.大珍品だ.
コメントありがとうございます。レンズもボディもヘビーな組み合わせで振り回すには重すぎコンビです(^^;)。
ニコンのF4やF5より持ち重り感が激しくて、ヘビー機経験の深みの違いを露骨に感じさせられました。ML55mmF1.2も高価だったわりには同門のML50mmF1.4のほうが明らかにフィーリングが良かったです(TT)。
一番のウリのバキュームシステムは仰せのとおり、50mmくらいでは「意味ないじゃん♪」て感じですね。
実際180mmぐらいじゃないと有効性はわからないでしょうね。
そんなに長玉でバリバリ使うマシンでもないのでますます有効性を実感するのは大変です。整合性の兼ね合いもあったでしょうが、オプションにして単価を下げていればまた発売時の売れ行きもちがったと思われます。
機械的信頼性は例によって辛いものがありますが、リペアサービス諏訪さんがあるうちにバリバリ使ってみようと思います(^^)。