ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

カテーテルアブレーションを受ける。その③;栄養指導は、コレでいいのか?

2018-01-19 17:36:00 | 日々の健康
手術から一夜明け、点滴も導尿も外れた。
カテーテル挿入部分の抜糸も終わり、あとは明後日の退院まで快復に努めるだけだ。

しかし入院初日に入院患者に対して行われた「栄養指導」の内容は、果たしてコレでよいのか?と言いたくなるほどに疑わしかった。
身長と体重、及びその人の作業量から割り出した適正なカロリーに基づき、栄養のバランスの取れた食事を組み立てていく。
一見正しい事のように思えるのだが、それは「循環器の患者を預かる病院」の中では常識かも知れないが、一般的にはあり得ない事がまかり通っている。

「院内では、1日の塩分を6㌘までに制限しています。よって汁物は、1日1食しか出しません」
だと。
朝はパンとごはんが交互に出るが、仮に朝もごはんの時は朝に汁が出れば昼と夜はナシか?そんなおかしな話があるのか?
和食の基本である「一汁一菜」の文化は、どこへ行った?
土井善晴先生が聞いたら、泣くぞ…

で、さらに今日の昼はこの有様。

何やねん、この置き方。並べただけやろ?
ごはんは左手前、汁は関東では右手前、関西では左奥に置く事が多いが、コレはちょっとひどすぎないか?

ついでに、今日の朝食。

パン、目玉焼き、ほうれん草ソテー、フルーツ。
一見まともだが、この目玉焼きを見てほしい。

完全に火が通り、マズい事この上ない。
食べる人がおいしいと思うかどうかは完全に明後日の方に行き、ただ出す事だけに意義がある。
それは食事ではない。エサだ。

話を戻して、栄養指導。
私の半分ほどしか生きていない管理栄養士が、とにかく肉の脂と糖質を悪者にする。
ところが、魚の脂には有名なDHA・EPAなど身体によい成分が含まれているため、どんどん摂りなさいと。
ここで私以外の患者が、ざわつき始める。
「センセ、さっき脂はアカン言うたんとちゃうの?」
若い管理栄養士が一瞬言葉に詰まった時、私は
「それって飽和脂肪酸と、不飽和脂肪酸の違いですよね?」
と助け舟を出した。
若い管理栄養士は
「そう!そうなんです」
と、私に乗っかって話を進め始めた。
この瞬間に、教室の空気を私が支配した。
横山剣の曲でも流してほしい気分だ(笑)。

味噌汁の話も疑問だ。
「味噌汁は、具だくさんにしましょう。何故だかわかりますか?具だくさんにすると、汁が少なくて済み、塩分を控えられるからです」
うん、確かに一理ある。
ではそんな若い管理栄養士は、野菜にはカリウムが含まれていると知っているのか?
言うまでもなく、味噌に含まれる塩分(塩化ナトリウム)は、味噌汁の具である野菜のカリウムと合わさって塩化カリウムとなり、尿で排出される。
具だくさんにしましょうという真意は、そこではないのか?

また、外食での注意として
「うどんや蕎麦、ラーメンなどの汁は必ず残して下さい」
と。
さんざん昔から言われてきた事だが、うどん屋のセガレに生まれた私に言わせれば、ダシは命だ。
ダシやスープを残すなんて、作り手に対してそんな失礼な事を私が出来るワケがない。
天下一品の木村勉社長も怒り出すのではないか(笑)?

「皆さんの大好きな、ラーメンと半炒飯のセット。コレはいけません。
ラーメンと野菜炒めのセットにしましょう」
って、そんな都合のいいセットなんて存在するワケがない。
しかも、そのセットを「野菜炒めから食べて、最後にラーメンを」
だと。
「そんな事したら、麺がのびるじゃないですか!」
とツッコむと、しどろもどろの管理栄養士は
「…そ、そうですねぇ、それは厨房にお願いしてラーメンを後から持ってきてもらうとか…」
おいおい、そんな「ラーメンと野菜炒め」などという夢のようなセットを並べ、しかも戦場と化したランチタイムにラーメンを後回し、野菜炒めを先に出してくれる店が、一体どこにあると言うのか?
淀川で砂金を見つける以上に、そんな店を見つけるのは困難だ。

管理栄養士は、自分の言っている事がおかしいとは思わないのだろうか…?