学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

「芭蕉 おくのほそ道」を読み進める

2008-02-07 23:41:48 | 読書感想
先日から読んでいる「芭蕉 おくのほそ道」。学生時代は序章までしか習わなかったと思いますが、全体を通して読み進めていくと非常に面白いもの。まるで自分が旅をしているような気持ちになります。また、文章はしごく簡潔で無駄がないのが特徴。本当に必要なことだけを書き連ねた印象です。私のブログも、すこぶる簡潔に書くことが出来たら…と思います(笑)

この本には、日本の美しい自然がすばらしく描写されていますが、それは後ほど紹介することとして、私が思わず苦笑してしまった箇所をご紹介しましょう。それは芭蕉と共に旅を続けた曾良が「腹を病て」ダウンしてしまったこと。なぜ苦笑したか。単純に「曾良は病を得て」とでもすればよいのに、芭蕉はわざわざ「腹」を壊したと書いているのです。曾良自身、自分がお腹を壊したことを何百年も後の人たちにまで知れ渡るとは思いも寄らなかったでしょう。もしかすると、「とんだことを書いてくれたものだ!」と、あの世で嘆いているかもしれません。そんな空想もまた一興。

日付がもうすぐ変わろうとしていますね。
今日という日の別れに乾杯!