学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

カフカ寓話集

2008-04-04 22:20:01 | 読書感想
私はフランツ・カフカの小説がとても好きです。ただ、好きではあるのものの、どういうところが好きなのかと聞かれると、返答に困ります。楽しい?笑える?さては泣ける?そのどれにも当てはまらないのです。曖昧でこまるとお叱りを受けそうですが、感情で読める作家ではない?のがカフカの魅力の1つなのかもしれません。

私は岩波文庫の『カフカ短篇集』をよく読みます。カバーをはずして読むので、もう本の表紙は、手になじんで心地よいくらいです(笑)池内紀さんの翻訳で、とても読みやすく仕上がっています。カフカ入門なら、オススメの本です。私は「判決」、「バケツの騎士」、「橋」が特にお気に入り。

今日は仕事帰りに同じ岩波文庫の『カフカ寓話集』を買いに行きました。ところが、本屋にはなぜか『短篇集』ばかりが山積みになっていて、『寓話集』が一向に見当たらないのです。まさか、売り切れ?だめもとで、『短篇集』の下に『寓話集』が紛れ込んでいないか探してみたら、なんと!ありました。1冊だけ。宝物を発見したようでうれしかったです。ちょっと大げさですね(笑)

今夜もまた新しいカフカの世界に浸りたいと思います。