円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

初めての国語非常勤・実践記録11日記③辞めないでください

2010-10-04 20:00:38 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録11日記③辞めないでください
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆39日目・○月○日
  僕は今月で今の職場は終わりと決まりました。
  それをさりげなく匂わせた今日の授業中。
  発言はほとんど男子です。
   
  「辞めないでください」
  「俺には決められないんだ。校長先生が決めることだからねえ」
  「校長先生に抗議します。絶対残る可能性はないんですか」
  「ないねえ」
  「●●先生が戻ってくんの?」
  「そうだな」
  「じゃあ、美術の先生になってください」
  「無理だよ」
  「じゃあ、体育の先生が退職するから体育の先生になってください」

  
  次々と食い下がってくる。
   
  「俺は国語の免許しか持ってないんだよ」
  「じゃあ体育の免許取ってきてください」
  「そしたら一、二年かかるからおまえたち卒業しちゃうじゃん」
  「それまで残ってます」
  「アハハ」
  「じゃあ、事務室の先生になってください」
  「そしたら、おまえたちと会えないじゃん」
  「いえ、僕から会いに行きます」
  「アハハ」
  「先生のおかげでお弁当が全部食べられるようになったのに」
  「国語の授業と関係ないじゃん!」


  一年生は本当に突拍子もないことを言う。
  文章では緩慢だが、クラス対俺のやりとりは機関銃のように続いているのです。
  ほんと笑えました。
  うれしかったです。
  そのときはやりとりで精一杯でしたが、こうして書いていると少し胸が詰まります。
  女子でなく男子が言ってくれるっていうのが、またいいのです。

  午後、三年の英語の先生が突然。
  「今、三年の選択授業してたら、先生のファンクラブがあるそうで、
   後援会長もいるそうですよ」
  「いや、まったく知りません」


  そこまで言われると気味が悪いです。
  見たことも会ったこともない人たちなのに。
  かつがれてんのかな?

◆40日目
  ファンクラブは実在した。
  昼、六、七人の三年の男女が職員室に呼びに来た。
  「ちょっといいですか」
  「はい」
  「年賀状を出してもいいですか」
  「もちろんです」
  「住所を教えてください」


  三年生なのだろうが、もちろん見覚えもない。
  住所を書きながら、
  「ナゾの集団はキミたちだったんだね」
  「アハハ」


  一体どういうメンバーなのだろう。
  男女混じってというのが不思議だ。
  聞きたかったが聞けなかった。

◆41日目
  クラスによって天と地との授業。修行が足らん。
  要するにやりたいことをやればいいのだ。

◆42日目・その1「準備」
  ▲組の授業の前に一時間かけて準備をする。

  硬筆教科書から使えそうなもの二十ページのコピー。
  一枚ずつ右上に大きく番号を振る。
  番号と名前を書く欄を書き込む。
  必要なページには「右側にまったく同じ大きさと形で写す」と書き込む。
  その二十枚を四十人分印刷。

  自作の▲組座席名簿をB5にコピーして二十枚印刷。
  赤ペンで1から20まで番号を振る。

  もしかすると使うかもと、
  次回読み聞かせ予定の「空中ブランコ乗りのキキ」を四十人分印刷。
  
  以上のものを整頓してカゴに入れる。

  気合を入れて授業のイメージトレーニング。

  どんな状況になっても切り替えて対応するのだ。

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初めての国語非常勤・実践記録12日記④今日百人一首はやりません

2010-10-04 20:00:36 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録12日記④今日百人一首はやりません
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆42日目・その2「今日はやりません」
  ▲組へ。
  授業の前、昨日と同じ女子が、 
  「今日は百人一首やりますか」

  とニコニコして尋ねた。
  「今日はやりません」

  と答えた。
  「えー」と落胆する。
  その生徒は百人一首をやらない原因を作ったひとりなのだ。
  自分のことはわからないものだ。
  授業開始の号令のあと「聞きなさい」と言った。
  毎日この瞬間から騒乱になる▲組が、今日はしんとする。

  こういう話をした。
  
  「昨日も今日も、百人一首やりますか、と聞いてくれた人がいます。
  とてもうれしいです。
  百人一首は僕も大好きな時間です。
  でも、今日百人一首はやりません。
  明日もやりません。

  理由を説明します。
  ひとつめにうるさすぎる。
  だが一年生だ。仕方ないとも思う。
  俺が声をからせばなんとかなる。

  ふたつめに、ルール違反が続きすぎる。
  だが、これも我慢して教え続ければいいのかもしれない。

  しかし、どうしても我慢できないことがある。
  誰の席には座らないとか、誰が自分の席に座ったとか、
  そういうことを言う人が何人もいる。
  それを注意する人もいない。
  昨日もこの前もだ。
  僕は自分がそうされたら、
  僕の席に座るのはいやだと言われたら、学校に来るのもいやです。
  された人のことを考えて帰り道でとても落ち込みました。
  そして、百人一首が原因だと気づいて反省しました。
  百人一首さえやらなければ、
  席を移動していやな思いをさせることはなかったからです。
  だから、百人一首はやりません。」


  話のあいだ教室には物音ひとつしなかった。
  ほとんどの生徒が顔を上げて聞いていた。
  僕の顔を見られない生徒も中にいた。
  こういう、ごく普通の「聞く」時間が▲組からはずっと失われている。
  久しぶりの貴重な時間だった。
  
  「今のみんなの聞き方で、クラスみんなが今の話、理解したのわかるね。
  理解してくれると思いました。だからしたんです。」 

  「教科書○ページを開きなさい。読み聞かせをします。」


  東京書籍の読み物には力がある。
  こういうとき役に立つ。

◆42日目・その3「読みどおり」
  15分間の読み聞かせを、▲組はこれ以上ない集中力で聞いた。
  文章の感想を○△×印で書かせたあと、こう言った。
  
  「こういう時間が▲組には必要なんです。
   こうやって黙って、静かに聞く時間が続けば、▲組の学力はどんどん上がるんです」
  

  そのあと、硬筆を行なった。
  僕は早く来て、授業が始まる前の休み時間、
  黒板に座席名簿を10回分はりつけておいた。
  教卓と横の机に、硬筆のプリント20種類もすでに並べておいた。
  
  「一枚目ができたら提出しなさい」
  「提出したら、黒板にある名簿の名前に丸をつけなさい」
  

  予想どおり最も不注意、多動を現す男子がどんどん持ってきた。
  こういう生徒ほど速い。
  こんなとき、「ゆっくりていねいにやりなさい」などと言っても無駄だ。
  こちらが絶対に時間内で終われない分量を用意するしかない。
  
  件の男子が終えたのは20枚のうち8枚。
  最も学力が高い女子は、2枚目に入るか入らないかだった。
  硬筆のあいだ誰もひとことも私語をしなかった。
  百人一首をやりたいといった女子も同じくらい持ってきた。
  前回の百人一首の差別的行為を精一杯取り返そうとしたのだ、と思った。

  教師の勝利の時間。
  授業の内容でなく、教師が思ったことをやり通したかどうか。
  そのねらいが当たったかどうか。
  それが重要なのだ。

◆43日目
  やるべきことをやった。

◆44日目
  ふたクラスが最後の授業を終了。あっさりと。
  不思議と授業が荒れたクラスのほうの生徒が、有難うございましたと挨拶に来る。
  何人も。
  42日目の話が残っているのかもしれない。

◆45日目
  辞めないで、とみんなが言ってくれたクラスのある女子。
  何も言わず、五色百人一首のあと教卓で番号札を懸命にそろえてくれる。
  僕も黙ってどんどん片付ける。
  僕は「ありがとう」と小さな声で言う。
  彼女の別れを惜しむ短い言葉。
  僕からそっと握手。

◆46日目・最終日○月○日
  朝打ち合わせで、職員に挨拶。
  最後のひとクラスで授業。

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初めての国語非常勤・実践記録13-1授業人気集計

2010-10-04 20:00:34 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re upload全ページ目次
初めての国語非常勤・実践記録13-1授業人気集計
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆授業アンケート結果 2008年○月◆  
  1 授業のやり方について、
    これは良かった、というものがあれば、番号を四つ書いてください。
    一つだけでもいいし、なければ書かなくて結構です。(一クラスのみ集計)
  

 1位 漢字指書き  25
 2位 漢字フラッシュカード  18
 3位 作文を書くとき見本がある  15


 4位 漢字写し書き  14
 5位 黒板に書くのと同じ速さで写す  12

 6位 漢字なぞり書き  11
 7位 三回読んで座りなさい  9
 8位 国語班を作ること  8
    国語班長が先生役になって暗記テスト 8 
 9位 マル付コンビ交換マル付け  6
 10位 赤鉛筆でテスト採点  5

 11位 追い読み  4
 12位 聴写  3
    答えが書けたら持ってきなさい  3
    マル付けコンビで一人が先生役になって聞く 3
 13位 たけのこ読み  2
 14位 視写  1
    教科書を見ながら問題の答えを書く(一字読解) 1
 15位 題名の横マル10個方式

  2 授業内容について、
    これは楽しかった、というものがあれば、
    番号を三つ書いてください。
    一つだけでもいいし、なければ書かなくて結構です。
    (一クラスのみ集計)


 1 百人一首  26
 2 毛筆  19
 3 枕草子  12


 4 竹取物語  8
   群読  8
 5 読み聞かせ「小さな反逆者」  7
   作文「家から学校までの道順は」 7
 
 6 故事成語  4
   聞き取り模擬テスト  4
 7 少年の日の思い出  1
   作文「少年の日の思い出主題」  1
 8 ハチドリの不思議
   百二十年の孤独
   指書きなぞり書き写し書き練習

(授業の感想、へつづく)

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初めての国語非常勤・実践記録13-2アンケコメント①指書きだとスラスラ

2010-10-04 20:00:32 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re upload全ページ目次
初めての国語非常勤・実践記録13-2アンケコメント①指書きだとスラスラ
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆授業アンケート結果つづき 2008年○月◆
  3 国語授業について、
    思ったこと、気づいたこと、考えたことを書いてください。
    「こういうところが良かった」という長所でも
    「こういうところはもっとこうしてほしい」という改善すべきところでも
    結構です。 
 
 

■A 組①■
 ●ただ授業をするだけでなく、おもしろく教えてくれたので楽しかったです。
  机に指書きするのがすごくよかったです。
  ほめるとき 
  「君たちは天才だ!」とか「いいぞ!」 

  とすごくほめてくれるのでうれしかったし、おもしろかったです。

 ●指書き、なぞり書き、写し書きがよかった。
  このやり方をすると漢字がすぐ覚えられる。

  百人一首の強さのレベルで戦えたので、自分と同じ強さの人とできてよかった。

 ●きらいだった国語を楽しくさせてとくいにしてくれた。

 ●授業の時間にたくさん漢字の練習をしてくれたのがよかった。

 ●初めて見た時は、なんか怖そうな人だと思いました。
  でも、授業に入ると授業のすすめ方などがとてもユニークで
  国語の時間が楽しみになりました。
  とくに良かった事は「漢字の指書き」です。
  今までは家でやらなくてはいけなくて、
  正直言ってあまり覚えられないし、大変でした。

  でも指書きだとスラスラ覚えられて手も痛くならなくて楽しかったです。

  先生の授業は今までやったことのないものばかりでした!
  短時間で作文を書いたり、
  群読や漢字フラッシュカードとかがとても楽しかったです。
  先生のような先生とは出会ったことがなくて、お別れはとてもさみしいけど、
  次の中学校でもがんばってください!
  

(授業の感想つづく)

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初めての国語非常勤・実践記録14アンケコメント②漢字を重点的に練習したので

2010-10-04 20:00:30 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録14アンケコメント②漢字を重点的に練習したので
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆授業アンケート結果つづき 2008年○月◆
  3 国語授業について、
    思ったこと、気づいたこと、考えたことを書いてください。
    「こういうところが良かった」という長所でも
    「こういうところはもっとこうしてほしい」という改善すべきところでも
    結構です。 
 

■A 組②■
 ●指書きや空書き、なぞり書きやうつし書きがとても効果があった。
  おもしろく笑いがあった。
  声を出して覚えることも効果があった。

 ●先生の授業はとても興味深かったです。
  初めて指書きをやりました。
  今まではずっとひたすら書いて覚えていて
  とてもつかれがたまるやり方でいやになっていたけど、
  指書きをやりやはじめてから、
  つかれなくてすぐにおぼえられるようになりました。

  他には、百人一首がとってもおもしろかったです。
  自分でもおどろくぐらいはまりました。
  自分で本屋さんとかに行って百人一首の本を買って読んだりしました。
  だいぶ覚えました。
  最初は何も知らなかったけど40枚くらいは。
  これでおわかれなんてとてもさびしいです。
  これからも*中にいてください。
  おねがいです。

 ●漢字を重点的に練習していたので、テストの漢字は良い点数が取れました。
  文章の問題をつくって、ノートに答えを書かせるっていうのは、
  テストの対策になって良いと思います。

 ●いつも明るく楽しく教えていただいて国語が少し好きになりました。
  マル付けコンビや指書きなどやると知った時に
  「本当に効果があるのだろうか?」
  と思っていました。
  でも実際やってみるとスイスイ漢字が書けるようになりました。
  先生には言い切れないほど感謝しています。
  本当はもっともっと先生の授業をうけたかったです。
  また会える日を楽しみにしています。
  *中のコト忘れないでください。
  本当に毎回楽しい授業をありがとうございました!

 ●漢字の練習が毎回プリントもあり、
  ていねいにやってくれていた
ところが良かったです。
  毎回ノートを書く時に、
  日付とその日の主題を書いてくれていたのが分かりやすく良かったです。
  作文を書く時に見本が配られ、その見本のおかげで
  「今回はこういうふうに書くんだな」
  と大体分かり、前は作文が苦手だったけど、
  この授業のおかげで、作文が少し得意になれた。

 ●親しみやすく楽しかったです。
  丸付けコンビも男子だったけど楽しくできました。

 ●生徒からの信頼があつい。
  人の話を流さないとこ。
  授業をやっていてあきない。

 ●とても楽しかったです。
  前期は60点とかでぜんぜん…
  後期では82点をとりました。
  平均まであと1点という結果だったけれど、
  60点から82点になれたのは先生のおかげだとおもっています。
  キライな漢字も指書き、なぞり書き、写し書き、空書きなど
  イロイロな方法でおぼえることができました。

  とても楽しい授業でした。

 ●いつもにぎやかでとても楽しかったです。
  空書き、指書きを教えて頂き漢字が覚えられました。
  マル付けコンビや国語班を作ってきてくれたおかげで
  「協力」という事もできました。
  黒板と同じ速さで書くという事を心がけたおかげで
  字を書くのが速くなりました。
  そして
  『えんぴつをおきなさい』
  『持っているものをおきなさい』

  と先生に言われ、最初はおどろいたり、クセで持っちゃったりしたけど、
  だんだんなれてきて
  『持ってる物をおくことにより集中力が高まって暗記できる』

  と先生は言っていて、
  たしかに集中力は高まり暗記も沢山できるようになりました。

 ●漢字指書きや読み聞かせなど、
  他の先生がやらないような事をたくさんやってくれて、
  わかりやすく楽しい授業でした。

 ●中間テスト対策で「聴写」をしてくれたことでリスニングテストが良くできた。
  作文を作成する時に見本があるのはとても良かったと思います。
  前の授業ではあまり文章を読むことがなかったので、
  先生の授業になってからは、大きな声で読むことができた。
  漢字の「指書き」「空書き」「なぞり書き」で漢字が頭にすんなり入って、
  とても覚えやすかったです。

 ●中でも漢字の指書きの練習は試験勉強に最適で、とても効果がありました。

 ●先生のリアクション。
  字が読みやすかった。
  パーフェクト。
  

(授業の感想つづく)

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初めての国語非常勤・実践記録15アンケコメント③黒板に書くのと同じ速さで

2010-10-04 20:00:28 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録15アンケコメント③黒板に書くのと同じ速さで
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆授業アンケート結果つづき 2008年○月◆ 

  3 国語授業について、
    思ったこと、気づいたこと、考えたことを書いてください。
    「こういうところが良かった」という長所でも
    「こういうところはもっとこうしてほしい」という改善すべきところでも
    結構です。 


■A 組③■  

 ●指書きやそら書きが、とにかくすごかった。
  テストの時漢字がけっこうできたし。
  竹取物語や枕草子、何回も何回も読んでいったら
  いつのまにかおぼえててすごかった。
  マルつけコンビもよかった。

 ●毎回楽しい授業でとてもおもしろかったです。
  「たけのこ読み」などの読み方があって
  読むときでもとても楽しく読むことができました。
  授業中に先生にほめられた時はとてもうれしかったです。

 ●みんなからなにか聞かれたときにやさしくこたえていたとこがよかった。
  みんなを笑わせてくれた。
  あと2年この中学校にいてください。

 ●しっかり授業をしながらも、
  楽しい話をいれてやってくれたのですごく面白い授業だったと思います。
  指がきは簡単で漢字をしっかり覚えられてテストでもよい点が取れた。
  追い読みも読みやすくて楽しかったです。

 ●マル付けコンビや、漢字指書きが良かった。
  黒板に書くのと同じ速さで書いたのでよかった。
  先生はベテランだと思いました。
  顔や表情が良かった。

 ●指書き、空書きなども、最初はあまり好きではなかったけど、
  漢字が覚えられるようになってとても嬉しかったです。
  作文は見本があったのでとても書きやすかったです。

 ●フラッシュカードとか、マルつけコンビとか、
  たけのこ読み、追い読みとか、
  新しいものがいっぱいあって、しんせんな感じ?でした。
  フラッシュカードなんて、最初は読めない字ばっかりだったのに、
  どんどん読めるようになってきてうれしかったです。

 ●漢字を覚えるのにフラッシュカード、指書きなどは最高に良かったと思う。
  覚えやすかった。
  授業があきなくどこまでもたのしかった。
  古文のところで四方に読んで覚えるのも良く、すごく覚えやすかった。
  
 ●漢字が得意ではなかったけど
  小テストで全部満点をとれるようになった。
  文をよむことも好きではなかったけど
  毎日のように音読などをしていくうちにだんだん好きになれた。

 ●おもしろいこととちゃんと授業をしてくれるのがあって、
  すごく楽しくできました。
  皆が「えー。」と言っても逆のことをいっていたりして、
  クラスは笑いが絶えなかったと思います。
  (注:「今日は作文です」
     「えーー!」
(抗議の声)
     「みんな、そんなに喜んでくれると俺もうれしいよ」


 ●ひょうじょうが良かったです。
  教え方などが私たちのためを考えてくれている所がすごく伝わりました。
  国語が好きになりました。
  指書きを教えてくださってから、
  短時間でたくさんの漢字をおぼえられるようになりました。

 ●すごいおおげさでよかったです。
  国語班がよかったと思います。
  とくに良かったと思うのは、漢字練習だと思います。
  先生の毛筆はすごくうまかったです。
  まるで自分の前に天才がいるようでした。

 ●指書きをやって、今まで以上に漢字がいっぱい覚える事が出来ました。
  オレンジのチョークで書くと意外と見やすくてよかったです。

 ●ノートをとっていくときに
  「ここまで書けた?」などの確認をしてくれたので良かったです。

 ●なるべく全員が発げんできるようにしていたところもよかったです。

 ●指書きがとても効果がありとてもよかったです。
  とくによかったのが、漢字を読むフラッシュカードです。
 


■B 組①■

 ●国語係として、物を運んだりする仕事を手伝わせて頂きました。
  枕草子の暗記も家でやるよりも
  それ以上に覚えられたのは、すごくうれしかったし、百人一首最高!
  ずっとずっと先生の教えている授業がよかったなあぁ。
  ありがとうございました!
  本っ当に楽しかったし、おもしろかったです。
  

(授業の感想つづく)

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初めての国語非常勤・実践記録16アンケコメント④チャイムが鳴ったら終わってくれて

2010-10-04 20:00:26 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録16アンケコメント④チャイムが鳴ったら終わってくれて
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆授業アンケート結果つづき 2008年○月◆ 

  3 国語授業について、
    思ったこと、気づいたこと、考えたことを書いてください。
    「こういうところが良かった」という長所でも
    「こういうところはもっとこうしてほしい」という改善すべきところでも
    結構です。 
 


■B 組②■

 ●授業中の話す声の、大きさ、しゃべり方がとても良かった。

 ●いつも授業中では他の教科が男子がうるさいけれど、
  先生は、男子の意見や言ってる事に同情して、
  ちゃんと受け入れてくれて、いつも笑っていた
ような気がしました。

 ●言い方はおかしいんですが、国語が私は大嫌いでした。
  でも、先生の授業は楽しくうけられました。
  前までは、国語で*組がこんなにまとまったこともなく
  集中もできていませんでした。
  でも先生に変わり、今まで以上に皆が集中して、
  先生がいない時など「国語楽しい」という声が多くなりました。
  今まで国語をこんなに好きになったのはありませんでした。
  たけのこ読みなどの時読みおわったら、
  一人一人に一言ずつ感想?アドバイスなど言ってくれて、
  私は自分では気づかなかったことを気付かせてもらい、
  なおすことが出来ました。
  出来ればずっと先生が良かったです。

 ●授業内容のレベルが高かったのがよかった。
  とてもためになる。

 ●先生はとても声が大きく聞きやすかったです。

 ●マルつけコンビで故事成語の問題を出しあうのが
  とても自分のためにもみんなのためにもなった。

 ●声の大きさがとても聞きやすくて聴写がしやすかった。
  黒板と同じスピードで書くというのは、
  他の教科でもノート速く書くことができるようになったのでよかったです。

 ●先生の授業はチャイムが鳴ったら終わってくれて、
  次の授業に遅れなくてとてもよかった。


 ●竹取物語と枕草子は、
  はじめ、宿題で覚えてきてくださいと言われていましたが(注:以前の先生)
  自分では少し覚えられるはずがないと思っていました。
  だから、先生が、全員おぼえられるようにする、
  と言った時、あきらめていたところもあります。
  でも、授業の1時間で竹取物語と枕草子を覚えられたことは、
  すごくうれしかったです。


 ●とてもていねいな授業で分からない所など、
  こっちの気持ちを考えて教えてくれる所です。

 ●声の大きさも聞きとりやすく、とても楽しく授業ができました。

 ●クラスメイトは先生の
  「百人一首」の言葉でざわめきはじめるほど
  先生の授業はたのしかったです。
  苦手な漢字も先生のやり方で、前よりもおぼえられるようになりました。

■C 組■

 ●漢字は今までよりはるかに覚えられるようになって、
  指書きのすごさを実感できたので、
  大人になったら自分の子供にも教えてあげたいと思いました。
  先生がすごく深く自分達の事を考えてくれているというのを感じて
  うれしくなりました。

 ●答えが書けたら持っていくというやり方がよかった。
  ライバル心がめざめるようで
  「私が一番のりで答えてやる」と思いました。
  あと、読み聞かせが楽しかったです。
  『小さな反逆者』は私のお気に入りNO.1の本になりました。

 ●国語以外の教科だとこんな集中力ないのに、
  国語だとたった5分でも集中力がうまれ、
  私も頑張らなきゃという気持ちにされました。

 ●ただ座って話を聞いているだけではなく、
  問題が分かったら見せに行って○や×をつけてくれて楽しかったです。

 ●授業のテンポが速くて、授業が速く感じられよかった。
  テスト前の竹取物語、枕草子の問題はとてもテストに役立ちよかった。

(授業の感想つづく)

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初めての国語非常勤・実践記録17アンケコメント⑤話している時も「間」がない

2010-10-04 20:00:24 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re upload全ページ目次
初めての国語非常勤・実践記録17アンケコメント⑤話している時も「間」がない
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

◆授業アンケート結果つづき 2008年○月◆ 

  3 国語授業について、
    思ったこと、気づいたこと、考えたことを書いてください。
    「こういうところが良かった」という長所でも
    「こういうところはもっとこうしてほしい」という改善すべきところでも
    結構です。 
 

■D 組■

 ●大嫌いだった毛筆の授業が好きになりました。
  国語班、マルつけコンビがあると、
  ひとりで考えて当てられるより安心して答えられる。

 ●先生は声も大きいし、話している時も「間」がないので
  とても聞きやすいです。

 ●フラッシュカードや横マル10個方式など
  今までにない特別な国語の授業です。

 ●竹取物語や枕草子も最初は
  「覚えられるのかな…」と心配でしたが、
  ありの巣をたくさん書いて、
  家でも何回も何回も声に出して読み、

  覚えることができました。

 ●一番助かったのは、
  何に関しても見本やプリントがあることです。
  あと先生の言う通りになぞり書きや写し書きをしたら、
  テストで書けるようになっていた。
  あとは最初から大きな声を出す授業だったので、
  読むことが少しだけ上手くなった。

 ●国語班長が先生役になって暗記テスト、
  というのがよかったです。
  「答えが書けたら持って来なさい」
  というので、みんなはやく正解したいと思って
  何回も並んでいてすごくいい。
  黒板と同じペースで書くのもいい。

 ●指書きですごく漢字を覚えるのが楽になり、
  テストでも前回より点数がよくなりました。
  今まで普通にうけていた国語の授業が
  今はすごく楽しいです!

 ●一番良かったと思ったことは、たけのこ読みなどをしたときに、
  一人一人に対して
  「よかった」「その調子」「すばらしい」
  などと言ってくれた事や、
  みんなでよむ時はたくさんほめてくださった事です。

 ●黒板に書くとき
  その言葉を言って書いてくれるので
  ノートにすぐ書けた。

 ●国語班の中で一人がテストの先生役になってやるというアイデアがいい。

 ●国語班群読
  とても楽しくできました。
  またやりたいなあ。

 ●毛筆で一枚しか書いていない人にも、すごくほめていて良い。
  国語班を作って群読などをして
  班の人と話すことが多くなって良い機会がつくれた。
  マルつけコンビでも答えを確認することで話せて、
  相手はどういう考え方をしてるか分かり良い。

 ●読みテストとか、点をつけてくれるから
  できたらすごくうれしいし、
  まあまあでももっと練習しようって思える。

 ●漢字が頭にスラスラと入っていきました。

 ●指書き、なぞり書き、写し書きで漢字のテストの点数がとても上がった。 

■(授業の感想・以上4クラス分)■(生徒の授業感想を読んで、に続く)

その1 その2 その3 その4 その5
その6 その7 その8 その9 その10
その11 その12 その13-1 その13-2 その14
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初めての国語非常勤・実践記録18アンケート考察・中1は細かく見抜く

2010-10-04 20:00:22 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録18アンケート考察・中1は細かく見抜く
(非常勤講師をやってみました)
2008年11月記

■生徒の授業感想を読み返して■   

   中学一年生、侮るべからず。
   国語教師が鍛えて身につけた技術を、
   中学一年生でもたった一ヶ月で細かく見抜く。

   指書き・なぞり書き・写し書き・空書きの効果。
   黒板と同じ速さで視写する意味。
   授業時間を延ばさないこと。
   たくさんほめること。
   「音読」の多用で読みが上達すること。
   マルつけコンビ・国語班の効果。
   「できたら持ってきなさい」指示の効果。
   「テンポが良い」ということ。
   「授業内容のレベルが高い」と大人のような評価ができること。
   顔の表情。
   声の大きさ。
   「漢字指導」「暗唱指導」を宿題でなく授業中に行うことの重要性。
   「作文の見本」の効果。


 生徒はちゃんと見ている。
 良いところはわかるのだ。
 そして、良さを
 「なんとなく良かった」

 ではなく、具体的に
 「指書き」
 「聴写」
 「テンポ」
 「漢字指導に重点を置いた」

 などの指導用語を使って説明することができる。

 僕が授業について、最も重要だと考えているのは
 「授業を1秒も延ばさない」
 ことだが、それさえちゃんと見ている。
 授業を「1秒も」延ばさないと決めるだけで授業はすべて変わる。
 授業ひとコマの見通し、無駄な言葉の削除、テンポとリズム、
 指示・発問の仕方。
 延ばさないから、切り詰める。授業技術の必要性がわかる。


 (転職前、公務員だったとき。
  僕が退職する直前、学年会で何十、何百の生徒への決まりごとが
  確認されたことがある。
  教師の決まりごとはひとつもない。
  僕がそこへ転勤してすぐの学年会だった。

  たまりかねて、 
  「生徒に対して常に時間を守ることを要求しています。
  教師も授業時間を延ばさない、という項目をどこかに入れてください。」

  と言ったら、全員が沈黙した。
  一人の男性教師が、 
  「そんなことを言ったら、
  終わりのチャイムが鳴ったら生徒が教科書を片付け始めてしまう。
  それは良くない。」

  と言った。
  学年教師全員、化け物を見るように僕に顔を向け、一斉にうなずいた。

  愕然とした。

  教師は生徒に「授業始まりの時間を守れ」と言う。
  だが、多くの教師が平気で授業を延ばす。
  1、2分なら延びても仕方ないと思っている。
  時間通り終える決意と見通しがないのだ。
  生徒にとっては、10分の休み時間のうち、1分でも削られたら大きい。
  生徒が休み時間が始まったら片付けるのは当たり前のことだ。)

 任期中の授業は、4クラスで計140時間ほど。
 授業はすべて1秒も延ばさなかった
 やっぱり、教師は授業をするのが仕事だ。
 生徒の感想を読んでそう思った。
 

(後日談につづく、かもしれない)

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初めての国語非常勤・実践記録19(最終回)後日談

2010-10-04 20:00:20 | 初非常勤講師全実践
2010/10/16re uploadわかる目次
初めての国語非常勤・実践記録19(最終回)後日談
(非常勤講師をやってみました)
2010年8月17日・記

■ 後日談 ■ 
当時書いた『非常勤講師をやってみました』は17号で終えた。
だが、実際は勤務期間が四ヶ月ほど延びた。
はっきり言うと三月終了式まで。
二ヶ月目以降の後日談です。
 
◆1 <N.F.C>◆

職員室で三年所属の教務主任が話しかけてくれた。
「N・F・C、知ってますか」
「何ですか。それは」
「のぶお、ファン、クラブ(笑)」
「は? あの、三年のなぞの集団ですか」
「そう。なぞの集団N・F・C」

三年の女の先生が、 
「とてもいい子たちなんですよ~」

と言う。

冬休み前にメンバーそろってやってきた。
「のぶお先生。ちょっといいですか」
「はい」

僕はどこへ行ってもなぜか「のぶお」先生になる。
恐る恐る出て行くと、写真を撮ろうという。
僕は細切れで、冬休み前に任期終了といわれていた。
お別れの記念にと、彼らは言った。
廊下でそろって記念撮影。
少ししゃべることができた。
N.F.Cには会長、副会長、書記、会計などの分担があるという。
部活が一緒というわけでもない。
謎だが賢そうな男女ばかりだ。
正月に年賀状が届いた。
撮影した写真を貼り付けて、一人ひとりの名前が小さく丁寧に書き込んである。
女子の会長が文章もたくさん書いてくれた。
とてもセンスがいい。

バレンタインにもそろってやってきた。
「のぶお先生。ちょっといいですか」
「はい」

いつもメンバーがそろってるのが面白い。
「これどうぞ」

と女子が手作りのチョコをくれた。

卒業式の前にもやってきた。
僕は何にもしてないのにお礼だという。
お礼を言いたいのはこっちのほうだ。
そうやって、彼らは僕を材料にして楽しんでくれた。
決してからかったわけではない。
こういう聡明な中学生もいるのだなあと明るい気分になった。

◆2 行きづまった授業◆

最初一ヶ月の予定だったので、初めと最後にいつもの自慢の題材を出し尽くしてしまった。
二ヶ月目はまだ良かった。
三ヶ月目以降。
東京書籍は良い教材もあるが、教科書が薄すぎる。
どう考えても一年間もたない。
もたせるやり方もあるが、僕が来る前にだいぶ進んでしまっていた。
最後の一ヶ月はとても困った。
手持ちの教材をしぼりだした。
明らかに最初よりも密度が落ちた。
授業がゆるくなっているのがわかる。
非常勤というのは、いつ延びても終わってもいい覚悟で見通しを持たないとならないとわかった。

◆3 本当のお別れ◆

三月に本当の終わりが来た。

A組は内緒で全員が一通ずつ手紙を書いてくれた。
大変なことだ。
一年生だから男子はあまり書けない。
そういうものだ。
女子はかわいい便箋にものすごくたくさん文章を書いてくれた。

D組は内緒で色紙を回して、全員のメッセージを作ってくれた。
手紙も大変だが、色紙を回すのも苦労する。
休み時間に学級委員がせかして回したのだろう。

D組は「音楽の先生になってください」と言ってくれたクラスだ。
最後の授業のあと、十人くらいの男女が教卓を囲んで握手を求めてくれた。
男子は力強く。女子はニコニコして。今でもその顔が忘れられない。

学年の先生は転勤する先生に記念品を渡す会を開いてくれた。
名前入りのペンは今もお守りだ。

◆4 最初のお話◆

**さんがブログに書き込みしてくれたので、
最初の授業の始め方を書いて終わりにする。

もちろん、スーツとネクタイ。
カゴに多めに教材を入れる。
(校長面接の翌朝。校長室でドタバタと。いきなり一時間目に授業があるのだ)
朝の打ち合わせが終わる。
すぐに、初めて見る階段を上って四階へ。
一年半ぶりの「ガッコウのキョウシツ」だ。
廊下に子どもがウジャウジャいることに違和感がある。
ガッコウとは不思議な世界だ。
生徒が挨拶してくる。
緊張して笑顔になれない。
一校時のチャイムが鳴る。

以下イメージトレーニングどおり。

僕は教室の窓側に立つ。
僕は左半分を見る目線が弱いからだ。
学年主任が一分ほどで紹介して退出。
僕は内面と反対に顔が恐ろしい。
これを利用する。
生徒は僕を見ている子も、見られない子もいる。
5秒以上かけて教室全体を見わたす。
背筋を伸ばし、両足でしっかりと立つ。堂々と。
息を吸って話し始める。

「hyokoです」
(間)
(自己紹介はしない) 
「今日から一ヶ月間、A組とB組とC組とD組の授業をします」 

(期間とクラスを明示する) 
「みんな、前の○○先生が良かったのになあ、と思ってるのに、
 変なおじさんが来ちゃって困ったと思っているでしょう。
 でも、あきらめてください」 

(前の先生のことは決して悪く言わない)
ここでニヤッとする女子が一人、二人いる。
男子より、女子の賢い子が冗談がわかる。
イメトレどおりだ。 

「お願いが二つあります。
 一つ目は、授業のやり方です。
 ○○先生とは違うやり方がたくさんあると思います。
 でも、僕のやり方は変えられないので、だんだん慣れてください。
 二つ目は、名前です。
 一ヶ月で全員の名前を覚えることはできないと思います。
 努力はしますが許してください」

(TOSSの人には怒られるだろう) 
「では、授業に入ります」

(すぐに授業に入る)

右手の親指には、校長室でつけておいたすべり止めのゴム。
カゴからケント紙のフラッシュカードを取る。
教卓のいすを廊下側の前に置く。
靴を脱いでいすに上がる。
全員、何ごとかとシーンと見ている。 

「実力テストをします。カードの漢字をパッと読みなさい」

打って変わって、大げさに目をひんむく。
フラッシュカードを次々めくる。
僕の動作の大げさなのに笑いが起こる。
読めたら褒める。褒める。褒める。

ブランク一年半。
最初の授業が始まった。

(「非常勤講師をやってみました」終わり)
◎ここまで読んで頂いて有難うございました◎


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