四季・めぐりめぐりて

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多武峯瓦塔遺跡 ②(埼玉県ときがわ町)

2021年08月05日 | 史跡・遺跡・文化財


名 称:多武峯瓦塔遺跡(とうのみねがとうせき)
形 態;瓦塔遺跡
時 代:奈良末期~平安期と推定
指 定:埼玉県指定史跡(名称:多武峯瓦塔遺跡 付 出土瓦塔片 一括 昭和34年〔1959〕3月20日指定
所在地:埼玉県比企郡ときがわ町西平(旧・都幾川村)

『鳥居』 稲荷鳥居でしょうか?
ここからいよいよ多武峯神社の神域です 多武峯神社・瓦塔遺跡を目指して




神額「多武峯神社」




鳥居を潜ったた先の参道は痩せ尾根のように両側は崖です




通常、社殿は鳥居の正面にありますがここ多武峯神社は違っていました
山の中腹を回り込むようにしていきますが、右側は断崖絶壁です 落ちたら・・・
中腹を削って参道を造ったようです




左側の斜面には大きな岩盤が所々に露出しています




ここから見えるのは椚平方向でしょうか?




多武峯神社の登り口まで来ました
鳥居から見て峰の反対側 それとも90度くらいでしょうか まったく見当がつきません




瓦を使った階段です




大きな覆い屋に覆われた多武峯神社の社殿 覆い屋も社殿の一部といった感じの造りです




『多武峯神社の由来』説明板
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    多 武 峯 神 社 の 由 来
 多武峯神社は、慶雲3年(706)に藤原鎌足の遺髪を大和国多武峯(やまとのくにとうのみね)から遷
して祀ったのが始まりとされています。その後、同所に福聚寺(ふくじゅじ)観音堂が建立されました。
観音堂は三間四面の朱塗りの堂宇であったと伝えられ、南北朝時代の頃に火災に遭い、再建されています。
明治2年(1869)に多武峯神社と改称されましたが、明治40年(1907)に再び山火事により延焼し、現
在の社殿は大正15年(1926)に建立されたものです。
 神社名になっている「多武峯」は「塔の峯」とも称されています。それは、社殿のある峯の形が塔のよ
うに見えること、あるいは往古瓦塔があったと伝えられることからです。その証拠に大正13年、社殿の
北西側にある塚から瓦塔、瓦堂、須恵器杯等の破片や14世紀作と考えられる蔵骨器、片口鉢が出土して
います。多武峯神社の瓦塔は、県内出土の瓦塔の中でも最古に分類されるもので、九世紀頃と推定される
貴重なものです。塚の上には、文亀4年(1504)銘の五輪塔も祀られています。
 また、かつては社殿西側には、文安2年(1445)銘の十三仏板碑や長禄5年(1461)銘の六観音・六地
蔵板碑など、都幾川村(現・ときがわ町)を代表する板碑も十数基立ち並んでいました(現在は武藤家東
側に移動)これらのことから、多武峯神社は、古代・中世の文化財が多数発見された貴重な遺跡でもあり
ます。
 神社の祭典は、郡村誌には3月15日と記されています。その後4月15日に変更となり、現在は5月
30日に行われています。なお、社殿は標高368mに位置していますが、南側は高さ99丈といわれる
断崖絶壁となっており、その中腹には椀貸し伝説が残る「竜宮の穴」と呼ばれる横穴があります。
  平成16年3月
                                     都幾川村教育委員会

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上掲説明板の中の写真をアップで   今、この頂上に立っているわけですネ




『社殿』




社殿を斜め後ろから




覆屋の北西側に玉垣が見えます 多武峯瓦塔遺跡の五輪塔を囲繞する玉垣です




大正13年に、瓦塔、瓦堂、須恵器杯等の破片や14世紀作と考えられる蔵骨器、片口鉢が出土した塚




『史蹟 多武峯瓦塔遺跡』石碑
昭和34年〔1959〕3月20日 埼玉県指定史跡指定に




塚の上に祀られている文亀4年(1504)銘の五輪塔




同上




同上




裏側(東側)から
塚の右側(北側)は断崖です




『瓦塔』とは瓦製の小塔を言い、この【埼玉の瓦塔】の表紙写真にあるようなものを言います。
この表紙写真の瓦塔・瓦堂は埼玉県美里町の東山遺跡から出土したもので『国指定重要文化財』
に指定されています。
ここの塚(多武峯瓦塔遺跡)から出土した瓦塔片もこの【埼玉の瓦塔】に掲載されています。

散策日:令和3年(2021)6月13日(日)・14日(月)

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