カルテ番号 め・3(35)
院長は前傾で動きを止めた。
「ヨガも深く広いですから、大周天と同じようなものがあります。
ヨガの場合、氣をプラーナといいます。
厳密に同じかどうかは、ともかくとして、一応同じ扱いにしますね。
宇宙全てにある、そうですね、空気のようなモノとイメージして下さい。
そのプラーナと自分の身体を巡回させる方法です。
ですから、ほぼ大周天といってもいいでしょう」
礼子はヨガにも興味があったが、とても覚える機会はなかった。
「今、しているのは、通常皆さんが思い浮かべる種類です。
アサナヨガといいます。
意味は身体の生理機能を整える為に行うヨガです。
ですから、ポーズという身体の動きを使うわけです。
太極拳は動きを止めませんが、アサナは止めます。
止めて、身体の声を聞くわけです」
院長は再び太極拳の動き方に戻した。
「まぁ、今のは、私流太極拳ヨガバージョンです。
では、大周天バージョンに戻りましょう。
何度も言っていますが、ポイントはイメージです。
動き方も呼吸も、特に変えなくていいのですから。
自分の周りにある氣と遊ぶ。
ほんの少し、手で動かして遊ぶ。
そんな感じですね」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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