今日、約25年振りに作り掛けの魔除けの般若面を完成させました。
石見(江津市)に住んでいた頃、石見神楽面A師の工房にお邪魔した
際、 「あんたも作って見るかね」と勧められて、「魔物なら家にも居
ますが・・・」と冗談を言いながら(般若をなぜ選ぶ?)作ったのが、 この
魔除け飾り面。
粘土の型に丈夫な石州和紙を幾重にも張り重ねて、乾燥させるま
では良かったのですが、彩色の工程に入って師匠曰く、「鬼面は恐
ろしく、雅の面は可愛らしく描けばいい・・・」のただ一言(さすが職人)、
素人には、その「らしい表情作り」がとても難しいところ。
日本画絵具を引っ張り出して来て、悪戦苦闘の結果がこの顔です。
でも、かなりの集中力で作ったので、 自分ではまずまずの出来栄
えと自画自賛した様な記憶があります。
当時は宿舎住まいで床の間もなく、飾る場所もないことから、 一
部未完成のまま押し入れに保管、 気付けばあれから25年、結局、
本日、髪の部分と飾り台への取り付けで完成を見ました。
幸い25年もの間、魔物は我が家を避けて通ってくれた様です。
~今日も良い一日であります様に~