「芙蓉の花」が昼下がりの通り雨にあい、しっとりと濡れて咲いています。
芙蓉の花は、朝に咲き夕には萎む「一日花」、美しく淑やかで儚いことから、花言
葉も「しとやかな恋人・繊細美・微妙な美しさ」等とされ、昔から「フヨウの顔」とい
い、美しい女性の喩えに用いられています。
中国では、「芙蓉」は蓮(ハス)の花を指し、日本の芙蓉の花には、「木芙蓉」の字
があてられるそうです。
芙蓉の中には八重咲きの「酔芙蓉」があり、朝には白く、時間の経過と共に淡い
ピンク、ピンク色、夕べには紅へと、まるでお酒をふくんだ女性の頬、ピンクに染ま
って行く様を連想させます。
酔芙蓉のことを知ったのは、10数年前、高橋治著・小説「風の盆恋歌」を読み、
芙蓉の花にそんな種類があることを知りました。(おはら風の盆:富山市八尾町が有
名)
風の盆恋歌 (唄:石川さゆり)
1・蚊帳の中から花を見る 咲いてはかない酔芙蓉(すいふよう)
若い日の美しい 私を抱いて欲しかった
しのび逢う恋 風の盆
2・私はあなたの腕の中 跳ねてはじけて鮎になる
この命欲しいなら いつでも死んで見せますわ
夜に泣いてる三味(しゃみ)の音
3・生きて添えない二人なら 旅に出ましょう幻の
遅過ぎた恋だから 命をかけてくつがえす
おわら恋唄 道連れに
~今日も良い一日を~