今日は、出雲市内の福祉施設(O園)にいる、長姉に会いに行って来ました。
10数年前、思いもよらない認知症・アルツハイマーを患って以来、施設を転々と
した後、この施設でお世話になっています。
顔を合わせた途端に「あなた誰?」・・・と、私の事も分からない様ですが、ゆった
りとした会話の中では、「お父さんもお母さんも死んでしまった.」とか、「私は34
歳(85歳)」と言いながらも、自分の生年月日や、同行した孫の名前を正確に呼
んだり、孫の店の客の入りを心配したり、切れ切れながらはっきりと記憶に留め
ている部分もあり、元気だった頃の賢明な姉を彷彿とさせる、「気品」の様なもの
が感じられて、ほんとうに嬉しくなりました。
ずかな時間でしたが入所者の方の生活振りを垣間見て、介護士として働く方の御
苦労や精神性の高さに、あらためて頭の下がる思いがしました。
施設からの帰途、何気なく見上げる北山山系の鬱蒼とした森の中に、ポツンと一
軒茅葺屋根の民家があることに気がつきました。
遠目にも、今は人の住んでい様子はありませんが、一昔前には日暮れには夕餉
の灯の点く、誰かのかけがえのない故郷だったはずです。(今は心のふる里・・)
姉の記憶の中にも、きっと四方を山々に囲まれ、川の流れに(神戸川)手の届く、
茅葺屋根のふる里で、幼い日に返ってせせらぎを聞き、一心に遊ぶ姿を思い浮
べていることでしょう。
~貴方にとって、今日も充実した一日になります様に~