とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

JR島本駅西土地区画整理事業 ~認可当初の計画と現在 ~ その5

2023年07月10日 | とだ*やすこの一般質問
☆彡つづき

JR島本駅の西側は土地区画整理事業という手法をつかって面的に整備されました。組合施行(土地の所有者または借地権者が7人以上共同して土地区画整理組合を設立して施行)という手法でもって行われたものです。

土地区画整理事業では施行地区内に保留地を定め、保留地を売却することによって事業費に充てることができます。つまり地権者がこれを負担する(売却する分、所有する土地面積が減る)ことになります。これを保留地減歩といいます。

また、駅前広場、道路、公園、雨水調整池などの公共インフラ整備に係る土地は、地権者からその権利に応じて少しずつ提供してもらうことで調達します。こちらは公共減歩と呼ばれます。

事業資金に充てるのが保留地減歩、公共用地に充てるのが公共減歩です。地権者にとっては所有する土地面積が小さくなりますが(減歩)、公共施設が整備され土地の区画が整うことにより利用価値の高い宅地が得られることになります。

4)減歩率について
Q:
認可当初の「事業計画書」では減歩率33.84%、内公共減歩率18.15%であった。現時点の減歩率はどのようなものか。

令和2年4月24日当初認可時
減歩率33.84% 内公共減歩率18.15%

令和5年3月15日(第3回変更)
減歩率33.64% 内公共減歩率17.96%


現時点で減歩率は当初計画よりも若干少なくなっています。減歩率をみる限り、事業の採算性が立ち行かなる状況ではなかったと思います。土地区画整理事業は十分に成り立ち、おおいに成功されているといえるでしょう。

そうなれば、第1号公園をもう少し広く展開したり、越谷遺跡の岬状の地形を活かした公園的な整備を行ったり(これについては庭園の苑池の州浜と町は認めず)、こういった住民の願いや望み(市民的議論)は、必ずしも行き過ぎたものではなかったと思えてなりません。

もっとも減歩率の数値はあくまでも平均であって、個々の土地の形状、道路に接していたかどうかなどの条件によって、地権者それぞれの減歩率にはかなりの差があると思われます。

5) 島本町の支出について
Q:
当該区画整理事業について、島本町が行ったものは、事業計画上、公共下水道汚水管築造・津梅原水路付替・柳原水路付替事業の3件でした。それぞれの事業費とその総額を確認する。

初期の段階で行ったまちづくり活動支援業務とこの3事業の総計が土地区画整理事業への支援になると思うが、JR島本駅西のまちづくりにおける町の負担額はどれくらいになっているか。改めて確認する。


A:
町負担額の総額 2億5882万5593円

内訳
・公共下水道雨水管築造
平成30年度及び令和2年度 実施設計業務 2,993万600円 
令和2年度~令和4年度 汚水管築造工事 7,480万5943円
合計 1億473万6543円

・津梅原(つまいばら)水路付替及び柳原水路付替
令和元年度 実施設計業務 1,353万円
令和2年度~令和3年度 津梅原水路付替工事 1億853万3700円
令和4年度 柳原水路付替工事 2,502万1700円
合計 1億4708万 5400円

・まちづくり活動支援業務
平成22年度から平成29年度 *ただし26年度を除く
7年間で総額700万3650円



島本町は、まちづくり活動支援業務と称して、組織の立ち上げから業務代行予定者が決まり実際に業務がはじまるまでの間、当該準備組合の事務局を担い、公益財団法人大阪府都市整備推進センターに業務を委託していました。

財政的支出に加えて、人材という点でも町はこの10数年、限られた職員数のなかで本事業に実に手厚い支援を行ってきました。

これを議会から身近にみてきた者の一人として思うことは、これからは文化・教育行政に力を入れていかなけらばならないということです。

開発に伴う埋蔵文化財調査で明らかになった貴族的な人の営み(池跡・井戸の遺構など)は、当該地区に庭園的な広がりがあったことを物語っていました。

島本町の歴史的、文化的価値を高める重要な要素となり得る一連の遺構を、今後の文化財行政に活かしていかなければなりません。引き続き、とだ*やすこは、文化施策の充実(財源、人材確保、方針)をめざしてまいります。


つづく☆彡

画像
京都花園の法金剛院
待賢門院(鳥羽天皇妃)ゆかりのお寺
蓮の花が美しい(本日撮影)

昭和の発掘調査によって
待賢門院時代の浄土庭園を復元
ご本尊は阿弥陀如来(国宝・平安時代)