とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

まちづくりの核となる公園         ~遺跡復元展示~(2)

2022年02月15日 | もっと文化を!そして歴史を!
西浦門前遺跡には現地で保存できないやむを得ない特別な事情があり、本来避けるべき移築(島本町歴史文化資料館敷地内)となってしまいましたが、その復元過程において島本町は市民参画で地域住民の学びの場を創造しました。

ご指導いただいた仲隆裕先生に今も深く感謝しています。また、同時期、本町の歴史文化資料館において開かれた庭園学会では、埋蔵文化財の保存・活用につき、研究者と複数他市の行政職員による熱い議論が交わされていました。

移築や一部復元の問題・課題、先進事例の紹介などを興味深く拝聴し、識者のご助言を得る必要があると気づきました。広瀬国木原遺跡(第一小学校西)、桜井の西浦門前遺跡(役場庁舎西)の発掘等を機に京都文化圏から熱い期待と注目が寄せられています。


***** 令和3年12月定例会議の一般質問から ***** つづき

JR島本駅西土地区画整理事業の課題 ~遺跡を活かした1号公園~についての質疑&答弁をご紹介します。※要約文責:とだ



文化財保護審議会に埋蔵文化財の復元・展示手法について実践的にご助言いただける識者はおられるか。


現在、文化財保護審議会に埋蔵文化財の実際の復元等を専門としている方はおられない。


西浦門前遺跡の庭園遺構を本町歴史文化資料館の敷地内に一部復元できた経緯と当時の取組内容について説明を。


西浦門前遺跡の庭園遺構については、発見後、保存及び復元について開発事業者と協議を行い、現地での埋没保存や付近での復元が困難であったため、歴史文化資料館の敷地内に移築復元することとした。

移築復元にあたっては、平成27年8月から京都造形芸術大学(現京都芸術大学)の仲隆裕教授の指導のもと、西浦門前遺跡の庭園移築プロジェクトと銘打ち、住民参加で移築復元作業を進め、同年11月に西浦門前遺跡の庭園移築完成披露を行った。


研究者や研究者を志す次世代に、実践的な研究、調査の機会、フィールドワークの場を提供するのも教育行政の重要な使命と私は考える。この点につき町長と教育長のお考えを。


答 中村教育長
文化財研究において、次世代研究者の育成のためには、実践的な調査研究の機会としてフィールドワークの場を提供することは大変有益であることは理解している。

教育委員会としては次世代研究者の育成の視点を大切にしつつ、限られた財源、地権者の理解なども十分踏まえた上で、今後の池泉跡の復元方法について協議してまいりたい。

答 山田町長
次世代研究者の育成のためには、実践的な調査研究の機会としてフィールドワークの場を提供することも大変有益であると認識する。今後、そうした機会があれば積極的に提供してまいりたい。



とだ*やすこは、昨年、遺跡復元の現場を幾つか訪ねました(高槻市の史跡新池ハニワ工場公園、京都市内の平安京大極殿跡公園、京都市二条公園等々)。説明・展示の在り方も含めて公園全体の設計の段階から識者のご助言を得ることの重要性に気づきました。

歴史文化の視座からも有識者のご助言を得て、島本町教育委員会として内外からしかるべき評価が得られる復元展示を実現しなければなりません。今回の一般質問でもこの点を強く求めましたが、これには地権者のご理解、ご協力が必須です。


画像
尾山遺跡の鎌倉時代池泉跡(JR島本駅西)
本町における鎌倉時代の貴族社会を物語る貴重な遺跡
※令和2年10月3日現地説明会にて撮影

濁水を池に流さないための砂落とし
壁面に据えられた曲げ物
底に石が敷き詰められた土坑など
高度な技術と貴族的な趣向がみられるとのこと

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。