徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

現場100回ならぬ…

2012-05-09 08:44:03 | 建築つれづれ…
 よく刑事ドラマで推理に迷った刑事が、「現場100回」と言って殺人現場を何度も訪れる。これは現場に事件を解くカギが絶対にある、ということを表している言葉である。本当の刑事さんが、「現場100回」と言ってるかは分かりませんが…

 我々にも「敷地100回」という言葉があるかないかは定かではないが、最近改めてこう思うようになってきた。この歳になって再認識すること自体がいかがなものか…と言われても反論の余地は無いのだが…

 敷地から設計のキーとなる事柄を読み取る。敷地から読み取ったキーポイントを集約し構築、構成していって設計のコンセプト(基本理念)を創り上げる。このコンセプトが曖昧だと、お客さんへのプレゼンも曖昧なものになってしまう。だから、「敷地100回」なのだ

 案作りに迷ったら敷地を再確認する。作成した案に自信が無かったら敷地を再確認する。自信のある案でも、もっと自信を付けるため、案の方向性が間違っていないことを確認する意味でも敷地を再確認する。ということで、最近案創りを始めた敷地に、昨日再度足を運んだ

 この敷地から何を読み取るか。この条件からどんな案が最高の案になり得るのか…。敷地にたたずむこと30分…。近所の住民からは不審者に思われているかもしれない…。読み取ったことをメモって事務所にUターン

 そして机に向かい鉛筆を走らせる。数時間後、今回のコンセプトスケッチが出来上がった。このコンセプトでいい案が作成できるのか。迷ったら、また敷地に足を運べばいい。敷地は必ず語りかけるはずだ、こうした方がいいぞ…と。

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