徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

新潟償い行脚-2

2015-03-11 08:56:53 | 建築つれづれ…
 先生の自宅を後にし同期Hと向かったのは新潟駅。取り合えず2人ともホテルにチェックイン後に再び新潟駅ビルで集合とした。

 新潟駅ビルで開催されているのが、「新潟建築卒業設計展session!2015」。審査員に現役で活躍されている建築家を呼んでの卒業設計展。学生は新潟県内と近隣県の大学から集まった。出展者たちは、審査員、OB・OGたちと卒業設計の内容について3日間ディスカッションを交わすという、超ヘビーな卒業設計展である。

 私もOBとして現役学生にアドバイスを送る。そして新潟大学の学生に限りOB・OG賞というものがありOB・OGが投票する。私も一票投じる。そんな目的で会場へ向かった。

 会場に着くと同期Hはまだ来ていなかったが、学生たちの卒業設計の展示をゆっくり見て回った。

 

 我々の時代よりもプレゼンのテクニカルなものは非常に高い。そりゃそうだ、我々の頃はロットリングで図面を描き、エアブラシが登場した頃で全て手作業。今は全ての学生がパソコンを駆使し、CADで図面を仕上る、勿論カラーで綺麗にプリントアウトする。時代の趨勢というものか…。

 気になった数人の卒業設計内容を直に聞かせてもらった。その説明を聞いて感じたことをストレートに学生たちにぶつけてみる。設計の背景のこと、プログラムのこと、何を訴えたいのか、この設計の一番の売りは何なのか、プレゼンのテクニックのこと等々…。

 

 今の学生は素直でみんな真面目、そしておとなしい。私がアドバイスすると皆真面目に話を聞く。いい子達だと思う反面、少々癖があって、我々や審査員の先生方に突っかかってくる学生もいてもいいなと感じた。

 そしてもう一つ嬉しいことが。うちの大学は、昔から2年生のときの夏休みに模型製作の課題が出る。ここ数年、OB建築家の住宅作品を題材に模型を製作しているのだが、去年の夏休みに製作した模型が同じ駅ビルのアトリウムに展示されていた。私が課題提供したものも勿論展示してあった。嬉しい限り。

 

 

 若者の設計を見せてもらい、あの頃を思い出し刺激をもらった。できの悪い反抗ばかりしていた学生が、今こうして現役学生にアドバイスするなんて恐れ多いのかもしれない。しかし先生に、大学に不義理をしていた分、こんなカタチでの償いの仕方しか今は見つからない。先生、こんなカタチでもいいですよね…。

 ~写真は全て「新潟建築卒業設計展session!2015」のFacebookページから引用させてもらいました~
 
コメント
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