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I・N設計スタジオ ブログ

高効率で燃費のいい住宅を創るには…冷暖房システム

2016-09-08 08:53:49 | 建築家と酒田・鶴岡・庄内地方に家を建てる
 年々高性能になる住宅仕様。住宅そのものの器としての仕様だけにとらわれてはいけない。

 冷暖房システムの仕様も大切。つまりは車と同じで燃費(ここでは光熱費といっていいだろう)がいいことも昨今の住宅に望まれる要素だ。

 今のところ冷房機器といえばエアコンに変わるものは出て来ていない。であるから各住宅にはエアコンは欠かせないものになっている。

 

 暖房器具はどうか。今まで色んな暖房器具を使用してきた。石油ストーブ、蓄熱式暖房機、温水パネルヒーター、床暖房、エアコン等々。種類はたくさんあれど一長一短で決め手に欠く。

 その昔の暖房は間欠暖房といって、人がいる場所(部屋)を暖めればいいという考え方だったが、今は全館暖房が主流。無論私も全館暖房をお勧めしている。

 暖房は足元から暖めないといけないというのが私の持論。そうなると床暖房や床下蓄熱暖房が挙げられるが、いやはや工事費が高い。

 エアコンは近年かなり省エネ性能がアップしてきたが、どうしても壁掛けで設置すると足元に冷気を感じてしまう。

 そこで着目しているのが、エアコン1台若しくは数台で全館暖房を実現する床下エアコン暖房システム。1階の床下にエアコンを半埋込みにし、床下空間を暖め床吹出口から暖気を放出させる。

 

 暖かい空気は対流で上に上にと上昇する。吹抜を住宅の中心部に作っておけば上階にも暖気が充満し全館暖房が可能となる訳だ。コンパクトな住宅であれば、1台で全館暖房が可能という優れもの。

 先にも書いたように近年のエアコンの省エネ性能は目を見張る。データを取るために石油ストーブとエアコン(2年前に新規設置)との光熱費の比較を昨年の冬季に当事務所で実験した。

 自宅と併せて一番灯油を使用する1月期。実験前のシーズンは灯油代50,000円弱。事務所の暖房をエアコン2台で暖を取った昨年は灯油代が約25,000円で電気代は10,000円弱のアップ。

 ということは差し引き15,000円/月の光熱費の削減を実証した。やはり近年のエアコンは省エネなのだ。

 夏の必需品であるエアコン。冬に使わないのはもったいない。考え方、使用方法、住宅性能を考慮すれば工事費、光熱費とも有利になる。

 人生に一度の住宅建設。ただ造ればいいというものではない。色んな要素を加味しながら、いいお金のかけ方をして創って欲しいと切に願う…。


 ~終わり~

 

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