改訂しました。
舛 セン・そむく 舛部まいあし
解字 左右の足が外に向かって開く形。互いの足がそっぽを向く形なので、そむく・くいちがう・みだれる意がある。現代字は、左足が夕、右足がヰに変化した舛になった。日本では「ます」と読み、升の俗字として用いられる。
意味 (1)くいちがう。いきちがう。「舛互センゴ」(たがいにいりまじる) (2)そむく(舛く)。たがう。「舛午センゴ」(そむきたがう) (3)[国]ます(舛)。升の俗字。「舛添ますぞえ」(姓)
参考 舛は部首「舛まいあし・ます」になる。左右の足が外にむかってひらく形で、足の動作を表す。舛部の主な字には、舞ブ(舛+無の略体)・舜シュン(舛を含む会意)がある。舜は音符になる。
桝 <国字> ます 木部
解字 「木(き)+舛(ます)」の会意。木の舛(ます)を表す国字。
意味 ます(桝)。「一升桝イッショウます」(1升の量をいれる桝)「桝田ますだ」(姓)
桀 ケツ <木の上で脚をひらいた人>
桀 ケツ 木部
上は桀、下は乗る
解字 「木(き)+舛(両足をそとに開く)」の会意。人が木の上で両方の脚を外に開いた形。人が描かれておらず、両足だけ強調した形。篆文の桀は乗ジョウ(乗る)の篆文から亠を除いた形であるが、[説文解字]は「磔タク(はりつけ)也。舛に従い木の上に在(あ)る也(なり)」とし、この形で人を木の柱に「はりつけ」する意味とした。しかし、本来の「はりつけ」はタクの音を表す音符「石セキ⇒タク」をつけた磔タクが表すので、桀の字は「はりつけにする罪人」が、荒々しく悪賢い意や、その意の人名を表す。また、乗る意味である「人が高い所にいる」意から傑の原字ともなる。
意味 (1)かかげる。罪人をしばって木の上にはりつけにする。 (2)(はりつけにする罪人から)荒々しく悪賢い。「桀悪ケツアク」(荒々しく悪い) (3)夏カ王朝の最後の王の名。「夏桀カケツ」(逆悪な王の代表として知られる) (4)高い所にいる。すぐれて目立つ。(=傑ケツ)
イメージ
「はりつけにする」(桀・磔)
木の上にいるので「高い所にいる」(傑)
音の変化 ケツ:桀・傑 タク:磔
はりつけにする
磔 タク・はりつけ 石部
解字 「石(セキ⇒タク)+桀(はりつけにする)」の会意形声。桀は、はりつけにする意、その発音がタク。石セキに拓タクの音がある。ここで石は部首になるとともに音符となっているが、いし(石)の意味はない。
意味 はりつけ(磔)。張りつけ柱に罪人をしばりつけ、槍で突いて殺す刑罰。「磔刑タッケイ」(はりつけの刑)「磔殺タクサツ」(はりつけの刑で殺す) (2)さく(磔く)。引き裂く。「磔鶏タクケイ」(鶏を磔いて不詳をはらう)「磔攘タクジョウ」(牲いけにえを磔いて攘(はら)う) (3)①物の音。「爆竹鳴磔磔」(爆竹の音が磔磔タクタクと鳴る」②鳥の鳴き声。「栖鶻(はやぶさ)の声磔磔タクタク」③ 人の笑い声。「笑声磔磔タクタク」(4)書法のひとつ。字画の右下を斜めに払う書き方。永字八法の5画目。捺ナツとも書く。
高い所にいる
傑 ケツ・すぐれる イ部
解字 「イ(人)+桀(高い所にいる)」の会意形声。高く抜きん出て目立つ人。
意味 (1)すぐれる(傑れる)。まさる。「傑作ケッサク」「傑出ケッシュツ」 (2)すぐれた人。「英傑エイケツ」「女傑ジョケツ」「豪傑ゴウケツ」
<紫色は常用漢字>
<舛を含む音符>
粦 リン 米部
解字 金文は「大(ひと)+小点四つ+舛(両足)」の会意。大は手をひろげた人の正面形で人を表す。舛センは、両足を外に向かって開いた形。小点は火を示す。粦は、大の字になって倒れた屍(しかばね)から、鬼火(闇夜に死体の骨から発する光り)が立ちのぼるさま。篆文は「火+火+舛」に変化 し、現代字は、さらに篆文の炎 ⇒ 米になった。
意味 おにび。ほたるび。
イメージ
「鬼火」(燐・憐)
鬼火が点々と「つらなる」(隣・鱗・麟)
音の変化 リン:燐・隣・鱗・麟 レン:憐
音符「粦リン」へ
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
舛 セン・そむく 舛部まいあし
解字 左右の足が外に向かって開く形。互いの足がそっぽを向く形なので、そむく・くいちがう・みだれる意がある。現代字は、左足が夕、右足がヰに変化した舛になった。日本では「ます」と読み、升の俗字として用いられる。
意味 (1)くいちがう。いきちがう。「舛互センゴ」(たがいにいりまじる) (2)そむく(舛く)。たがう。「舛午センゴ」(そむきたがう) (3)[国]ます(舛)。升の俗字。「舛添ますぞえ」(姓)
参考 舛は部首「舛まいあし・ます」になる。左右の足が外にむかってひらく形で、足の動作を表す。舛部の主な字には、舞ブ(舛+無の略体)・舜シュン(舛を含む会意)がある。舜は音符になる。
桝 <国字> ます 木部
解字 「木(き)+舛(ます)」の会意。木の舛(ます)を表す国字。
意味 ます(桝)。「一升桝イッショウます」(1升の量をいれる桝)「桝田ますだ」(姓)
桀 ケツ <木の上で脚をひらいた人>
桀 ケツ 木部
上は桀、下は乗る
解字 「木(き)+舛(両足をそとに開く)」の会意。人が木の上で両方の脚を外に開いた形。人が描かれておらず、両足だけ強調した形。篆文の桀は乗ジョウ(乗る)の篆文から亠を除いた形であるが、[説文解字]は「磔タク(はりつけ)也。舛に従い木の上に在(あ)る也(なり)」とし、この形で人を木の柱に「はりつけ」する意味とした。しかし、本来の「はりつけ」はタクの音を表す音符「石セキ⇒タク」をつけた磔タクが表すので、桀の字は「はりつけにする罪人」が、荒々しく悪賢い意や、その意の人名を表す。また、乗る意味である「人が高い所にいる」意から傑の原字ともなる。
意味 (1)かかげる。罪人をしばって木の上にはりつけにする。 (2)(はりつけにする罪人から)荒々しく悪賢い。「桀悪ケツアク」(荒々しく悪い) (3)夏カ王朝の最後の王の名。「夏桀カケツ」(逆悪な王の代表として知られる) (4)高い所にいる。すぐれて目立つ。(=傑ケツ)
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「はりつけにする」(桀・磔)
木の上にいるので「高い所にいる」(傑)
音の変化 ケツ:桀・傑 タク:磔
はりつけにする
磔 タク・はりつけ 石部
解字 「石(セキ⇒タク)+桀(はりつけにする)」の会意形声。桀は、はりつけにする意、その発音がタク。石セキに拓タクの音がある。ここで石は部首になるとともに音符となっているが、いし(石)の意味はない。
意味 はりつけ(磔)。張りつけ柱に罪人をしばりつけ、槍で突いて殺す刑罰。「磔刑タッケイ」(はりつけの刑)「磔殺タクサツ」(はりつけの刑で殺す) (2)さく(磔く)。引き裂く。「磔鶏タクケイ」(鶏を磔いて不詳をはらう)「磔攘タクジョウ」(牲いけにえを磔いて攘(はら)う) (3)①物の音。「爆竹鳴磔磔」(爆竹の音が磔磔タクタクと鳴る」②鳥の鳴き声。「栖鶻(はやぶさ)の声磔磔タクタク」③ 人の笑い声。「笑声磔磔タクタク」(4)書法のひとつ。字画の右下を斜めに払う書き方。永字八法の5画目。捺ナツとも書く。
高い所にいる
傑 ケツ・すぐれる イ部
解字 「イ(人)+桀(高い所にいる)」の会意形声。高く抜きん出て目立つ人。
意味 (1)すぐれる(傑れる)。まさる。「傑作ケッサク」「傑出ケッシュツ」 (2)すぐれた人。「英傑エイケツ」「女傑ジョケツ」「豪傑ゴウケツ」
<紫色は常用漢字>
<舛を含む音符>
粦 リン 米部
解字 金文は「大(ひと)+小点四つ+舛(両足)」の会意。大は手をひろげた人の正面形で人を表す。舛センは、両足を外に向かって開いた形。小点は火を示す。粦は、大の字になって倒れた屍(しかばね)から、鬼火(闇夜に死体の骨から発する光り)が立ちのぼるさま。篆文は「火+火+舛」に変化 し、現代字は、さらに篆文の炎 ⇒ 米になった。
意味 おにび。ほたるび。
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「鬼火」(燐・憐)
鬼火が点々と「つらなる」(隣・鱗・麟)
音の変化 リン:燐・隣・鱗・麟 レン:憐
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