改定しました。
番 バン・ハン・ハ・つがい・つがえる 田部 fān・pān
熊の足うら
解字 「釆ハン(獣の爪)+田(足のひら)」の象形で、動物の足の爪と、ひら(掌)を表す。釆ハンは獣の爪の別れている形で、田は足のひら(掌)である。また、爪とひらがくっきりと地面につく、動物の足跡の形。大きな動物が通ったあとは、はっきりと順々に足あとが地上に残っている。そこで、足あとの形は、順序よくの意となり、当番・順番の意味となる。
意味 (1)順序。順位。「番号バンゴウ」「一番イチバン」 (2)かわるがわる。「輪番リンバン」「当番トウバン」 (3)(二人で代わり替わりすることから)一対。①つがい(番い)。「番鳥つがいどり」(雄雌一対の鳥)②つがえる(番える)。「蝶番チョウつがい」(蝶の羽のように動くドアの開閉金具) (4)見張り。「番人バンニン」
イメージ
「獣のあしうら」(番・蹯・膰・燔)
けものが足の爪を「ひろげる」(播・繙)
足あとが「はっきりと」残る(審・瀋)
「形声字(ハン・バン・ホン)」(潘・藩・幡・旛・蟠・蕃・翻)
音の変化 バン:番・蟠・蕃 ハン:蹯・膰・燔・繙・潘・藩・幡・旛 ハ:播 ホン:翻 シン:審・瀋
獣のあしうら
蹯 ハン 足部 fán
解字 「足(あし)+番(獣のあしうら)」の会意形声。番は獣のあしうらの意で、番が順番の意となったので足をつけて元の意味を表した。
意味 (1)獣の足のうら。また、その肉。「熊蹯ユウハン」(熊の足うら。また、その肉) (2)獣の足あと。
膰 ハン・ひもろぎ 月部にく fán・pán
解字 「月(にく)+番(獣のあしうら)」の会意形声。獣のあしうらの肉。特に熊のあしうらは熊掌ユウショウと呼ばれ、古くから中国で最も美味とされる。
意味 ひもろぎ(膰)。宗廟のまつりに供える、煮たり焼いた肉。「膰俎ハンソ」(膰肉を載せて神前に供える台)
燔 ハン・やく 火部 fán
解字 「火(ひ)+番(=膰。獣のあしうらの肉)」の会意形声。獣のあしうらの肉をやくこと。広く動物の肉や犠牲を焼くことをいう。
意味 (1)やく(燔く)。あぶる。「燔柴ハンサイ」(柴の上に犠牲の動物などをのせ、これを焼いて天をまつる祭)「燔祭ハンサイ」(古代ユダヤ教で、供えられた動物を祭壇で焼いて神に捧げたこと) (2)あぶった肉。(=膰)「燔肉ハンニク」(あぶった肉)「燔炙ハンシャ」(焼きあぶる)
ひろげる
播 ハ・バン・まく 扌部 bō
解字 「扌(て)+番(ひろげる)」の会意形声。足うらが手をひろげた形に見えるので、手で種をもってから、ひろげて「まく」意に使う。また、まき散らす意から、ひろく伝わる意となる。
意味 (1)まく(播く)。種をまく。「播種ハシュ」「播植ハショク」(種子をまき、苗を植える) (2)まきちらす。ひろく及ぼす。「伝播デンパ」 (3)地名。播磨(はりま)の国の略。現在の兵庫県南西部。「播州バンシュウ」
繙 ハン・ひもとく 糸部 fān
解字 「糸(ひも)+番(ひろげる)」の会意形声。巻物をひろげるため、糸(ひも)をほどくこと。
意味 ひもとく(繙く)。巻物のかたちの書物をひろげて読む。書物を読む。「古典を繙く」「繙読ハンドク」(書物をひらいて読む)「繙閲ハンエツ」(書物を読んで調べる)
はっきりと
審 シン・つまびらか 宀部 shěn
解字 「宀(たてもの)+番(はっきりする)」の会意。物事をくわしく調べ明らかにすること。建物のなかで関係者が集まって行なわれる。
意味 (1)つまびらか(審らか)。あきらか。「審問シンモン」(くわしく問いただす。特に裁判所が関係者から詳しく問うこと)「不審フシン」(疑わしい) (2)つまびらかにする。あきらかにする。「審議シンギ」(くわしく討議する)「審査シンサ」(よく調べて適否を決める)「審美シンビ」(美を他と区別してあきらかにする)「審美眼シンビガン」(美と醜いものを見分ける眼力)
瀋 シン 氵部 shěn
解字 「氵(みず)+審(シン)」の形声。シンという名の川。瀋水をいう。
意味 (1)川の名。「瀋水シンスイ」(遼寧省瀋陽市の南を流れる川) (2)地名。「瀋陽市シンヨウシ」(遼寧省の都市。もと奉天) (3)しる。液汁。「猶(なお)瀋(しる)を拾(ひろ)うがごとし」(ちょうど、(地にこぼれた)汁(瀋しる)を拾うようだ。「春秋伝」)「墨瀋ボクシン」(墨汁)
形声字
潘 ハン・うずまき 氵部 pān
解字 「氵(水)+番(ハン)」の形声。ハンという名の川。[説文解字]は「水名、河南の熒陽に在り」とし川の名前とするが、同定できない。転じて、水流がめぐり渦巻く意から、米をとぐ意となり、またそのとぎ汁をいう。地名や姓氏ともなる。
意味 (1)うずまき(潘)。水流がうずまく。 (2)しろみず(潘)。渦巻く流れから転じて、米をとぐ意となり、またそのとぎ汁。「潘沐ハンモク」(とぎ汁で髪を洗う) (3)姓のひとつ。「潘楊ハンヨウの好(よし)み」(潘家と楊家が、婚姻関係を結ぶ間柄にあること)「潘基文パン・ギムン」(韓国の政治家。第8代国連事務総長)
藩 ハン 艸部 fān
解字 「艸(草木)+潘(ハン)」の形声。ハンは樊ハン・まがきに通じ、草木のまがき(=籬)をいう。[説文解字]は「屏ヘイ(かき・かきね)也(なり)。艸に従い潘ハンの聲(声)」とする。転じて、王室を守る垣根の役をする諸侯の意となった。
意味 (1)まがき。かきね。かこい。「藩塀ハンぺイ」(①防ぎ守るための垣根や塀へい)、②帝室を守護する) (2)はん(藩)。諸侯の国。日本では、江戸時代の大名の領地。「藩主ハンシュ」「親藩シンパン」(徳川家の近親が封ぜられた藩)
覚え方 くさ(艹)や、みず(氵)の番する、もと藩主 <明治初期>
旛 ハン・バン 方部 fān
萬歳旛(ばんざいばん)(中央の2旛)
解字 「旗の略体+番(ハン)」の形声。ハンという名の旗。のぼり旗をいう。
意味 はた(旛)。長く下に垂らして下げる旗。しるしばた。のぼり。「萬歳旛バンザイバン」(萬歳の2字をしるした旛。即位礼などに用いる。)
幡 ハン・ホン・マン 巾部 fān
解字 「巾(ぬの)+番(ハン)」の形声。ハンは旛ハン(はた)に通じ、巾(ぬの)の旛をいう。
意味 (1)はた(幡)。のぼり(幟)。「幡旗ハンキ」(のぼりやはた) (2)ひるがえる。「幡然ハンゼン・ホンゼン」(旗のひるがえるさま) (3)「八幡はちまん」とは、八幡宮の略で、武道の神として信仰される八幡神をまつる神社。全国に約44,000社あり、大分県宇佐市の宇佐神宮を総本社とする。また宇佐神宮、石清水八幡宮(京都府八幡市)、筥崎宮(筥崎八幡宮とも。福岡市)の三社が日本三大八幡宮とされる。
翻[飜] ホン・ハン・ひるがえる・ひるがえす 羽部 fān
解字 異体字は飜で「飛(鳥がとぶ)+番(ホン)」の形声で、鳥が飛んでひるがえる意。翻は飛⇒羽に変えた「羽(はね)+番(ホン)」の形声字で、鳥の羽がひるがえる意。
意味 (1)ひるがえる(翻る)。ひるがえす(翻す)。「翻意ホンイ」(決心や意志をひるがえす)「翻弄ホンロウ」(もてあそぶ) (2)写し替える。「翻案ホンアン」(原作を生かして改作する)「翻訳ホンヤク」(ある国の文章を他の国の言葉に直す)「翻刻ホンコク」(写本などを木版または活版で刊行する)
蟠 バン・ハン・わだかまる 虫部 pán
解字 「虫(へび)+番(バン)」の形声。蛇がとぐろをまくことを蟠バンという。
意味 (1)わだかまる(蟠る)。とぐろをまく。まがりくねる。「蟠踞バンキョ」(領地を占領して勢力を振う=盤踞バンキョ)「蟠屈バンクツ」(めぐり曲がる。気が晴れない=盤屈)「蟠蜿バンワン」(とぐろをまく) (2)人名。「山片蟠桃やまがたバントウ」(江戸時代後期の大阪商人で学者。大阪の両替商である升屋の番頭だったため、番頭をもじって「蟠桃」と名乗った。蟠桃は中国神話に登場する桃で食べれば不老不死が授かるとされる)
蕃 バン・ハン・しげる 艸部 fān・fán・bō
解字 「艸(くさ)+番(バン)」の形声。草が生いしげることを蕃バンという。また、藩ハンに通じ「かきね」の意、蛮バンに通じ野蛮の意もある。
意味 (1)しげる(蕃る)。ふえる。「蕃衍ハンエン」(しげりひろがる。=繁衍) (2)まがき。かきね。「蕃屏ハンベイ」(まがき・囲い。帝を守護すること)「蕃籬バンリ」(まがき。かきね) (3)草が生い茂る所に住む人。未開人。外国人。「蕃人バンジン」(原住民。外国人)「蕃夷バンイ」(異民族)「蕃書バンショ」(洋書。特にオランダの書物)
<紫色は常用漢字>
<関連音符>
釆 ハン・ベン 釆部のごめ biàn
解字 獣の足指や爪の別れている形の象形。熊などの爪を象った。わかれる意で部首となる。
意味 つめ。わかつ。 音符「釆ハン・ベン」を参照。
番 バン・ハン・ハ・つがい・つがえる 田部 fān・pān
熊の足うら
解字 「釆ハン(獣の爪)+田(足のひら)」の象形で、動物の足の爪と、ひら(掌)を表す。釆ハンは獣の爪の別れている形で、田は足のひら(掌)である。また、爪とひらがくっきりと地面につく、動物の足跡の形。大きな動物が通ったあとは、はっきりと順々に足あとが地上に残っている。そこで、足あとの形は、順序よくの意となり、当番・順番の意味となる。
意味 (1)順序。順位。「番号バンゴウ」「一番イチバン」 (2)かわるがわる。「輪番リンバン」「当番トウバン」 (3)(二人で代わり替わりすることから)一対。①つがい(番い)。「番鳥つがいどり」(雄雌一対の鳥)②つがえる(番える)。「蝶番チョウつがい」(蝶の羽のように動くドアの開閉金具) (4)見張り。「番人バンニン」
イメージ
「獣のあしうら」(番・蹯・膰・燔)
けものが足の爪を「ひろげる」(播・繙)
足あとが「はっきりと」残る(審・瀋)
「形声字(ハン・バン・ホン)」(潘・藩・幡・旛・蟠・蕃・翻)
音の変化 バン:番・蟠・蕃 ハン:蹯・膰・燔・繙・潘・藩・幡・旛 ハ:播 ホン:翻 シン:審・瀋
獣のあしうら
蹯 ハン 足部 fán
解字 「足(あし)+番(獣のあしうら)」の会意形声。番は獣のあしうらの意で、番が順番の意となったので足をつけて元の意味を表した。
意味 (1)獣の足のうら。また、その肉。「熊蹯ユウハン」(熊の足うら。また、その肉) (2)獣の足あと。
膰 ハン・ひもろぎ 月部にく fán・pán
解字 「月(にく)+番(獣のあしうら)」の会意形声。獣のあしうらの肉。特に熊のあしうらは熊掌ユウショウと呼ばれ、古くから中国で最も美味とされる。
意味 ひもろぎ(膰)。宗廟のまつりに供える、煮たり焼いた肉。「膰俎ハンソ」(膰肉を載せて神前に供える台)
燔 ハン・やく 火部 fán
解字 「火(ひ)+番(=膰。獣のあしうらの肉)」の会意形声。獣のあしうらの肉をやくこと。広く動物の肉や犠牲を焼くことをいう。
意味 (1)やく(燔く)。あぶる。「燔柴ハンサイ」(柴の上に犠牲の動物などをのせ、これを焼いて天をまつる祭)「燔祭ハンサイ」(古代ユダヤ教で、供えられた動物を祭壇で焼いて神に捧げたこと) (2)あぶった肉。(=膰)「燔肉ハンニク」(あぶった肉)「燔炙ハンシャ」(焼きあぶる)
ひろげる
播 ハ・バン・まく 扌部 bō
解字 「扌(て)+番(ひろげる)」の会意形声。足うらが手をひろげた形に見えるので、手で種をもってから、ひろげて「まく」意に使う。また、まき散らす意から、ひろく伝わる意となる。
意味 (1)まく(播く)。種をまく。「播種ハシュ」「播植ハショク」(種子をまき、苗を植える) (2)まきちらす。ひろく及ぼす。「伝播デンパ」 (3)地名。播磨(はりま)の国の略。現在の兵庫県南西部。「播州バンシュウ」
繙 ハン・ひもとく 糸部 fān
解字 「糸(ひも)+番(ひろげる)」の会意形声。巻物をひろげるため、糸(ひも)をほどくこと。
意味 ひもとく(繙く)。巻物のかたちの書物をひろげて読む。書物を読む。「古典を繙く」「繙読ハンドク」(書物をひらいて読む)「繙閲ハンエツ」(書物を読んで調べる)
はっきりと
審 シン・つまびらか 宀部 shěn
解字 「宀(たてもの)+番(はっきりする)」の会意。物事をくわしく調べ明らかにすること。建物のなかで関係者が集まって行なわれる。
意味 (1)つまびらか(審らか)。あきらか。「審問シンモン」(くわしく問いただす。特に裁判所が関係者から詳しく問うこと)「不審フシン」(疑わしい) (2)つまびらかにする。あきらかにする。「審議シンギ」(くわしく討議する)「審査シンサ」(よく調べて適否を決める)「審美シンビ」(美を他と区別してあきらかにする)「審美眼シンビガン」(美と醜いものを見分ける眼力)
瀋 シン 氵部 shěn
解字 「氵(みず)+審(シン)」の形声。シンという名の川。瀋水をいう。
意味 (1)川の名。「瀋水シンスイ」(遼寧省瀋陽市の南を流れる川) (2)地名。「瀋陽市シンヨウシ」(遼寧省の都市。もと奉天) (3)しる。液汁。「猶(なお)瀋(しる)を拾(ひろ)うがごとし」(ちょうど、(地にこぼれた)汁(瀋しる)を拾うようだ。「春秋伝」)「墨瀋ボクシン」(墨汁)
形声字
潘 ハン・うずまき 氵部 pān
解字 「氵(水)+番(ハン)」の形声。ハンという名の川。[説文解字]は「水名、河南の熒陽に在り」とし川の名前とするが、同定できない。転じて、水流がめぐり渦巻く意から、米をとぐ意となり、またそのとぎ汁をいう。地名や姓氏ともなる。
意味 (1)うずまき(潘)。水流がうずまく。 (2)しろみず(潘)。渦巻く流れから転じて、米をとぐ意となり、またそのとぎ汁。「潘沐ハンモク」(とぎ汁で髪を洗う) (3)姓のひとつ。「潘楊ハンヨウの好(よし)み」(潘家と楊家が、婚姻関係を結ぶ間柄にあること)「潘基文パン・ギムン」(韓国の政治家。第8代国連事務総長)
藩 ハン 艸部 fān
解字 「艸(草木)+潘(ハン)」の形声。ハンは樊ハン・まがきに通じ、草木のまがき(=籬)をいう。[説文解字]は「屏ヘイ(かき・かきね)也(なり)。艸に従い潘ハンの聲(声)」とする。転じて、王室を守る垣根の役をする諸侯の意となった。
意味 (1)まがき。かきね。かこい。「藩塀ハンぺイ」(①防ぎ守るための垣根や塀へい)、②帝室を守護する) (2)はん(藩)。諸侯の国。日本では、江戸時代の大名の領地。「藩主ハンシュ」「親藩シンパン」(徳川家の近親が封ぜられた藩)
覚え方 くさ(艹)や、みず(氵)の番する、もと藩主 <明治初期>
旛 ハン・バン 方部 fān
萬歳旛(ばんざいばん)(中央の2旛)
解字 「旗の略体+番(ハン)」の形声。ハンという名の旗。のぼり旗をいう。
意味 はた(旛)。長く下に垂らして下げる旗。しるしばた。のぼり。「萬歳旛バンザイバン」(萬歳の2字をしるした旛。即位礼などに用いる。)
幡 ハン・ホン・マン 巾部 fān
解字 「巾(ぬの)+番(ハン)」の形声。ハンは旛ハン(はた)に通じ、巾(ぬの)の旛をいう。
意味 (1)はた(幡)。のぼり(幟)。「幡旗ハンキ」(のぼりやはた) (2)ひるがえる。「幡然ハンゼン・ホンゼン」(旗のひるがえるさま) (3)「八幡はちまん」とは、八幡宮の略で、武道の神として信仰される八幡神をまつる神社。全国に約44,000社あり、大分県宇佐市の宇佐神宮を総本社とする。また宇佐神宮、石清水八幡宮(京都府八幡市)、筥崎宮(筥崎八幡宮とも。福岡市)の三社が日本三大八幡宮とされる。
翻[飜] ホン・ハン・ひるがえる・ひるがえす 羽部 fān
解字 異体字は飜で「飛(鳥がとぶ)+番(ホン)」の形声で、鳥が飛んでひるがえる意。翻は飛⇒羽に変えた「羽(はね)+番(ホン)」の形声字で、鳥の羽がひるがえる意。
意味 (1)ひるがえる(翻る)。ひるがえす(翻す)。「翻意ホンイ」(決心や意志をひるがえす)「翻弄ホンロウ」(もてあそぶ) (2)写し替える。「翻案ホンアン」(原作を生かして改作する)「翻訳ホンヤク」(ある国の文章を他の国の言葉に直す)「翻刻ホンコク」(写本などを木版または活版で刊行する)
蟠 バン・ハン・わだかまる 虫部 pán
解字 「虫(へび)+番(バン)」の形声。蛇がとぐろをまくことを蟠バンという。
意味 (1)わだかまる(蟠る)。とぐろをまく。まがりくねる。「蟠踞バンキョ」(領地を占領して勢力を振う=盤踞バンキョ)「蟠屈バンクツ」(めぐり曲がる。気が晴れない=盤屈)「蟠蜿バンワン」(とぐろをまく) (2)人名。「山片蟠桃やまがたバントウ」(江戸時代後期の大阪商人で学者。大阪の両替商である升屋の番頭だったため、番頭をもじって「蟠桃」と名乗った。蟠桃は中国神話に登場する桃で食べれば不老不死が授かるとされる)
蕃 バン・ハン・しげる 艸部 fān・fán・bō
解字 「艸(くさ)+番(バン)」の形声。草が生いしげることを蕃バンという。また、藩ハンに通じ「かきね」の意、蛮バンに通じ野蛮の意もある。
意味 (1)しげる(蕃る)。ふえる。「蕃衍ハンエン」(しげりひろがる。=繁衍) (2)まがき。かきね。「蕃屏ハンベイ」(まがき・囲い。帝を守護すること)「蕃籬バンリ」(まがき。かきね) (3)草が生い茂る所に住む人。未開人。外国人。「蕃人バンジン」(原住民。外国人)「蕃夷バンイ」(異民族)「蕃書バンショ」(洋書。特にオランダの書物)
<紫色は常用漢字>
<関連音符>
釆 ハン・ベン 釆部のごめ biàn
解字 獣の足指や爪の別れている形の象形。熊などの爪を象った。わかれる意で部首となる。
意味 つめ。わかつ。 音符「釆ハン・ベン」を参照。