土木のしごと - (有)礒部組現場情報

地域のためにはたらき、ふつうの暮らしを支える人たち。(有)礒部組とその仲間たちのたのしくゆかいな面々。日々是土木。

土木技術者のPDCAサイクル

2011年04月16日 | CCPM



「誠和之道」、書は故溝渕増巳氏。

三代前の高知県知事だったかたです。

三代前といっても、彼以降の高知県知事は皆がみな長期政権でしたので、ずい分と昔のかたですね。

ちなみに、在任期間は昭和30年から昭和50年までですから、私の幼少年時代は、ずっとこの人が知事さんでした。

うん、なんだか顔を思い出してきたぞ。

以上、本文とはあまり関係がない前振りです。


さて、誠和地区というのはこの道を登っていた先の開拓地の地名です。

私たちの工事が終わったのが昨年の12月。そのあと3件の工事を施工していたようですが、3月でそれも終わり、めでたく全線拡幅完成とあいなりました。

そしてその全線完成後、今日はじめて私が通ってみた、というわけなのです。




終点。



私は、どういった種類の工事をしたにせよ、最終の完成形になった「場所」へは、そのあと何回も足を運ぶようにしています。

まそれは、思い入れの強い現場ほど回数が多くなったりはするのですが、基本的に、どの「場所」にも行くように努めているつもりです。

なぜか?

それは何度も書いているように、私たち(公共土木工事業者)がつくるモノとは、単なる構造「物」としてだけではなく、「モノ=場所」という意味合いのほうが強いからだと考えるからなのです。

なにも発注者としての行政が、そんなことを要求しているわけではありません(今のところ)。

発注者が私たち施工業者に望むところの「良い品質」とは、第一に仕様や基準を満足した土木構造物なのです。

もちろん技術屋たるもの、そのことを抜きにしては「土木のしごと」をする値打ちがないのは当然のことですが、

私はどちらかと言えば(これはけっこう以前からそういう傾向があるのですが)、その「モノ=場所」の機能であるとか利便性であるとかが、目的にかなっているかどうか、使う人にとってどうか、などに目が向いてしまいます。

ですから、こうやって足を運びつつ、設計書どおりにはつくったものの、また、設計書にない提案をあれこれしたものの、「こんなところはこんなふうにしたらイカンかったな」とか、「あんなとこはこうするべきだったな」とか、「お、これは思ったとおり、大成功!(ニタニタ)」とか、あれやこれやを「ふりかえり」「気づき」、そして次の「やる」に活かそうとしたいのです。

そして土木技術者のPDCAサイクルとは、そういう大きなサイクルのなかにもまたあるのだと、そう思うのです。

(by ひの@答えは現場にあり)

 

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