ひのです。
加領郷橋架替工事、完成検査が無事終わりました。
検査後、「ちょっと現場へ行ってきます」と担当のボンズ9号くん。
不審に思った私がしばらくして追いかけてみると、
モニュメントとして残した旧橋の欄柱(らんちゅう)を、せっせと磨いておりました。
並んで建つお地蔵さんの祠も、
ちょっとわざとらしいのは、すでに磨き終わっていたのに、私がポーズを強要したからです。
「こっちも掃除したがか?」という私の問いかけに、彼は、
「工事中、汚して申し訳なかったので・・・・・・」。
うん、その気持ちが大事。
汚れちまった心の持ち主であるオジさんは、心のなかで拍手を送ったのでした。
橋の高欄には、(町役場の許可を得て)地元のかたがさっそく花をおいてくれていました。
じつは、「殺風景な高欄をもう少し違うものに」、
発注者に向けてそんな提案をするべきだったなと、終わってから反省しきりだった私。
一見、なにげないことのように見えますが、こうやって、地元のかたが案を出して、より良い「場所」にしてくれるのを見て、
私たちが営む「土木のしごと」というやつは、発注者と受注者という2項対立での発想には、やはり限界があるなと改めて感じました。
そして私たちがつくっているのは、(単なる)「物」=(単なる)構造物ではなく、「モノ」=場所なのだと、
これもまた改めて、実感したのです。
工事目標をしっかりとすり合わせをして
住民の安全・安心のために
みんなの知恵を使って工程表をつくり
責任感を共有し
発注者と施工業者がチームワークで
早めに手を打つ先手管理で
お互いに助け合いながら
良いモノをより早くつくる
岸良裕司『三方良しの公共事業改革』(中経出版)より
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