土木のしごと - (有)礒部組現場情報

地域のためにはたらき、ふつうの暮らしを支える人たち。(有)礒部組とその仲間たちのたのしくゆかいな面々。日々是土木。

お礼の気持ち

2011年03月31日 | 施工完了(2010年度)


ひのです。

加領郷橋架替工事、完成検査が無事終わりました。

検査後、「ちょっと現場へ行ってきます」と担当のボンズ9号くん。

不審に思った私がしばらくして追いかけてみると、




モニュメントとして残した旧橋の欄柱(らんちゅう)を、せっせと磨いておりました。




並んで建つお地蔵さんの祠も、



ちょっとわざとらしいのは、すでに磨き終わっていたのに、私がポーズを強要したからです。

「こっちも掃除したがか?」という私の問いかけに、彼は、

「工事中、汚して申し訳なかったので・・・・・・」。

うん、その気持ちが大事。

汚れちまった心の持ち主であるオジさんは、心のなかで拍手を送ったのでした。



橋の高欄には、(町役場の許可を得て)地元のかたがさっそく花をおいてくれていました。

じつは、「殺風景な高欄をもう少し違うものに」、

発注者に向けてそんな提案をするべきだったなと、終わってから反省しきりだった私。

一見、なにげないことのように見えますが、こうやって、地元のかたが案を出して、より良い「場所」にしてくれるのを見て、

私たちが営む「土木のしごと」というやつは、発注者と受注者という2項対立での発想には、やはり限界があるなと改めて感じました。

そして私たちがつくっているのは、(単なる)「物」=(単なる)構造物ではなく、「モノ」=場所なのだと、

これもまた改めて、実感したのです。


  工事目標をしっかりとすり合わせをして

  住民の安全・安心のために

  みんなの知恵を使って工程表をつくり

  責任感を共有し

  発注者と施工業者がチームワークで

  早めに手を打つ先手管理で

  お互いに助け合いながら

  良いモノをより早くつくる


     岸良裕司『三方良しの公共事業改革』(中経出版)より

 

                                  

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