土木のしごと - (有)礒部組現場情報

地域のためにはたらき、ふつうの暮らしを支える人たち。(有)礒部組とその仲間たちのたのしくゆかいな面々。日々是土木。

「お願いします」と「ありがとう」

2025年03月05日 | 国道493号北川道路和田工区関連工事
先週の火曜日は
北川村和田で施工していた根固めブロック製作据付工事の完成検査でした。
約9ヶ月におよぶ工事の集大成は
大きな指摘もなく無事に終わりました。
きのう合格通知が届いてこれでひと安心。
ひと息ついた担当者さんたちです。

がっ
じつはそれで終わりではないんですよねぇ。
というか
それで終わりにしてはいけません。
まだ肝心なことが残っています。








完成した旨を記した「工事だより」
いつものものよりぐっと簡単であっさりとした仕上がりですが
大事なことはキチンと書かれてあります。
それは
右端に大きなフォントで記された
「ご協力ありがとうございました」

これをいつものように戸別訪問で配り
あらためて担当者自らの口で感謝の気持ちを伝えます。


着工してからこの方
地域住民の方たちに対しては
何度も
「お願いします」
という言葉を口にしたはずです。
そして
その事が成ったときには
「ありがとうございました」
と言ってきたでしょう。
でもね
案外ぬかりがちなのが
この最終最後のお礼の言葉。
「お願いします」と「ありがとうございます」はセットです。
相手に何かを依頼したら、必ず感謝の気持ちを伝える。
それでワンセット。
その繰り返しが信頼関係やよいコミュニケーションを生み出します。
いや
それがあれば必ずそうなるというほど世の中甘くはないですが
少なくとも
そういう行為がなければそこへは繋がりにくいとぼくは思います。

「ご迷惑をおかけします」
という工事看板によくある決まり文句には
まずそこから入るのはあまりにも卑屈な態度じゃないの?
という反対意見を述べるひとがけっこう存在します。
でもぼくは
実際に大なり小なり何らかのかたちで迷惑をかけるのは事実なので
「ご迷惑をおかけします」
は決してへりくだりすぎた言葉ではないと思っています。

工事期間中はさまざまな迷惑をかけます。
しかし、工事が完了すれば、その恩恵を受けるのは地域住民の方々です。
だからこそ「感謝されるべきはオレたちだ」と思い「ありがとう」を言ってもらいたいのはコッチの方だ
という思いをもつ同業者が多いのも
事実このぼくがかつてはそうだったのですからわからないでもありません。
それに加えて
工事、特にそれが困難であればあるほど
担当者の心が達成感で満たされるのも自然なことです。
でもね
自分の仕事の正当性を主張するがあまり
あるいは
その達成感にひたるあまりに
地域住民の方々へ感謝の気持ちを伝えるのをなおざりにするのは
ちょいとちがうんではないでしょうか。
地域住民は
公共土木工事の最大のステークホルダーでありエンドユーザーです。
その方々とのコミュニケーションを築いていくうえで
「お願いします」と「ありがとうございます」は象徴的な言葉のセットです。
ということで
あらためて申し上げます。

無事終了しました。
ご協力
どうもありがとうございました!
(みやうち)
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