三津嚴島神社ブログ

愛媛県松山市神田町に鎮座する嚴島神社の神主の記録

【10月1日の言葉】初代松山城主加藤嘉明と「虎舞(とらまい)」

2022年10月01日 | 今月の言葉

秋祭りの季節がやってまいりました。

10月朔日(ついたち)の言葉は秋祭りに奉納される古三津地区の「虎舞」を取り上げます。

今からさかのぼる事400年ほど前の1597(慶長2)年、豊臣秀吉の第二回朝鮮出兵に、
当時伊予郡松前(まさき)城主の加藤嘉明(かとうよしあき)が出征しました。

そして翌年春、朝鮮の山中で虎狩りを行い、その頭と皮を秀吉に献上して大変喜ばれたという言い伝えが虎舞の元になっています。

古文書の「加藤家文書」にも記録が残っております。

虎狩りに参加した兵士に古三津出身者が多く、その勇敢さを虎退治の舞で表現したのが「虎舞」です。

毎年秋祭りの宮出し前に露払いとして奉納されます。

黄色の胴体に虎特有の茶色の縞が描かれた虎が、笛や太鼓の音色に乗って所狭しと踊り狂うなか、
最後は勢子が鉄砲をもって登場し、死闘の末に虎を退治します。

松前城主だった加藤嘉明はその後、東軍の一員として「関ヶ原の戦い」や
地元「苅谷畑(かりやばた)の戦い」で西軍を撃破した功績で徳川家康から松山城築城の許可を得て、初代松山城主となります。

そしてその時「勝山」と呼ばれていた地名を「松山」と改めたのが、松山の始まりです。

当社も「苅屋畑の戦い」で社殿が戦火にあって消失、現在地に社殿を建立しました。

 

今月の御朱印は虎舞の虎をモチーフにユニークなデザインに仕上がりました。

迫力ある虎に元気をもらえそうです。

無事を祈って「いってらっしゃい」 愛情をこめて「おかえりなさい」

   今日も良い一日を!


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